世界で最もリッチな10人の総資産額がコロナ禍で2倍以上に増えた──。
国際NGOオックスファム・インターナショナルの1月17日に発表した報告書で、世界の富豪上位10人の資産総額は、この約2年(2000年3月から21年11月)で7000億ドル(約80兆円)から1兆5000億ドル(約170兆円)に急増したことが分かった。
マスク氏の資産は1000%増?
オックスファムが報告書で対象とした10人は、フォーブスの2021年長者番付に掲載されている次の10人。
名前 | 主な肩書きなど |
---|---|
イーロン・マスク氏 | EV大手テスラ、宇宙開発企業スペースX CEO |
ジェフ・ベゾス氏 | アマゾン・ドットコム創業者 |
ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリン両氏 | グーグル創設者 |
マーク・ザッカーバーグ氏 | メタ(旧フェイスブック)CEO |
ビル・ゲイツ氏 | マイクロソフト創業者 |
スティーブ・バルマー氏 | マイクロソフト元CEO |
ラリー・エリソン氏 | オラクル創業者 |
ウォーレン・バフェット氏 | 投資家(バークシャー・ハサウェイ) |
ベルナール・アルノー氏 | LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン会長兼CEO |
マスク氏の資産が1000%以上増えた一方、ゲイツ氏は30%ほどの増加だったといい、この10人の中でも個人差が大きかったようだ。
オックスファムは「99%の人は収入が減り、1億6000万人が貧困に陥った」としたほか、ツイートなどで不平等で4秒ごとに1人亡くなっているなどと指摘。少数の特権層に有利な政策をとってきた「経済的な暴力」があると問題視しており、富裕層への課税などを求めている。
オックスファムは例年、ダボス会議の開催にあわせて世界の不平等に関する報告書を発表している。
「誇張ではないか」との批判も
報告書のデータは間違いないだろうが、一方でこの衝撃的な結果について「微妙に誇張されたもの」とBBCは指摘している。
というのも、調査期間が2020年3月から21年11月となっているのだが、20年3月はコロナショックで世界的に株価が大幅に下がった時期だからだ。歴史的な下落をみせた時点を基準にすれば、大きく資産価格があがっていてもおかしくはない。
とはいえ、報告書の著者の一人は暴落前と比べてもトップ10人の資産増加率は70%くらいはあるとみており、「過去最大の増加」と述べたという。
文/編集・dメニューマネー編集部
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