「買収」と「合併」はどう違う?

2022/03/21 19:15

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企業の将来にとって大きな意味を持つ「買収」と「合併」。英語ではM&A(Mergers and Acquisitions)で知られています。大きな組織再編のニュースでは必ず「買収」や「合併」が出てきます。 最近は中小企業の後継者不足を解消する手段としても注目されている「買収」と「合併」、2つの違いが分かりますか?

企業の将来にとって大きな意味を持つ「買収」と「合併」。英語ではM&A(Mergers and Acquisitions)で知られています。大きな組織再編のニュースでは必ず「買収」や「合併」が出てきます。

最近は中小企業の後継者不足を解消する手段としても注目されている「買収」と「合併」、2つの違いが分かりますか?

法人格が残るのが「買収」、消滅するのが「合併」

「買収」とは、1つの企業が他の企業を買うことです。具体的には発行済株式の過半数以上を取得して、相手を子会社化します。買収後も売り手企業は消滅することなく存続します。

買収の代表的な方法は「株式譲渡」です。株式譲渡は、売り手が株式を売却して買い手に経営権を譲渡する方法です。このとき買い手が、買付価格や時期、株数を公告して売却の勧誘をすることを「公開買付TOB)」と言います。

そのほか「株式交換」や「株式移転」によっても買収は行われます。株式交換では、売り手の全株式を買い手の株式と交換します。これにより、売り手の既存株主は買い手企業の株主になります。

株式移転はホールディングス会社の設立などに活用される手法です。既存会社が親会社となる新会社を設立し、株式を移転して傘下に入ります。既存株主には新会社の株式が割り当てられます。

一方で「合併」とは、複数の会社をひとつの会社にまとめることで、法人格の消滅を伴います。合併には「新設合併」と「吸収合併」がありますが、ほとんどが後者です。

吸収合併では一方の法人格が残り、他方は消滅します。存続会社は消滅会社の権利義務などすべてを承継し、従業員の雇用契約もそのまま引き継がれます。吸収合併はグループ内の組織再編などに活用される手法です。

解答:「買収と合併」の違いとは……

「買収」は企業が他の企業を子会社化して存続させる手法です。「合併」は複数の企業がまとまり、1つの存続会社を残して他の企業を消滅させる手法です。M&A市場は活性化しているため、引き続き話題になりそうです。

文/編集・dメニューマネー編集部

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