職場で「コロナ感染」は労災の対象になる?休業手当は出るのか

2022/08/02 16:35

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コロナにかかり仕事を休むと収入はどうなるのか、という不安を抱えている人も多いはず。コロナにかかった場合、頼れる補償がありますが、自分がかかって休むときと、濃厚接触者として休むときとで、使える制度が変わってきます。休むことになってから慌てないためには事前の備えが大切。どんな補償を受けられるのか確認しておきましょう。 休業

コロナにかかり仕事を休むと収入はどうなるのか、という不安を抱えている人も多いはず。コロナにかかった場合、頼れる補償がありますが、自分がかかって休むときと、濃厚接触者として休むときとで、使える制度が変わってきます。休むことになってから慌てないためには事前の備えが大切。どんな補償を受けられるのか確認しておきましょう。

休業手当は企業に責任がなければもらえない

休業手当の額は最低でも給料の6割です。しかし、休業手当をもらえるのは会社の責任で休む場合のみ。コロナにかかって仕事を休む際、ほとんどの場合、会社に責任が生じることがないため休業手当をもらえる望みは薄いです。

ただし、仕事ができる状態なのに、会社の判断で従業員を休ませるのなら休業手当はもらえます。例えばコロナかどうか分からなくても、会社方針で発熱がある従業員を一律に休ませる場合は、会社判断による休業なので休業手当の対象です。

また濃厚接触者として自宅待機になった際、在宅勤務で仕事ができるのに会社が十分に検討せず休業を命じたときも、会社側の責任となり休業手当の対象になることがあります。

傷病手当金はコロナで休んだ場合も対象になる

傷病手当金は、病気やケガで会社を休むと受け取れる手当です。休業4日目からもらえて、給料の3分の2の額が払われます。コロナにかかって仕事を休むときも対象となることがあります。

ただし、症状は特にないものの濃厚接触者になり休む場合はもらえません。傷病(病気やケガ)になって休んだとはいえないからです。

労災に認定されると休業補償給付をもらえる

医師や看護師、介護業務をしている人がコロナにかかると、業務外での感染が明らかな場合を除いて、原則として労災に認定されます。休業補償給付の額は給料の8割です。休業4日目から払われます。

小売業の販売員やバス・タクシーの運転手など、顧客と接する機会が多くて感染リスクが高い仕事をしている人も、コロナにかかると労災認定されることがあります。

休業支援金・給付金を申請できる場合がある

経営が苦しくて企業が休業手当を払えない場合、従業員が国に申請すれば新型コロナ感染症対応休業支援金・給付金をもらえることがあります。支給額は給料の8割です。

申請期限は、2021年4月~12月に休んだ人は2022年3月31日、2022年1月~3月に休んだ人は同年6月30日です。

有給を使うという選択肢も

濃厚接触者にあたらなくても、知り合いに感染者が出たなどの理由で自主的に休む人もいるはずです。このような場合、休業手当や傷病手当金はもらえませんが、有給を取れば給料が払われます。

何の目的で有給を取るかは本人の自由。コロナに関連して有給を使うこともできるので、有給が残っている人はうまく活用しましょう。

※当記事は2022年1月時点の情報をもとに作成しています。最新の情報は厚労省サイトで確認してください。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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