2つの読み方がある「遺言」という言葉。通常の会話では「ゆいごん」と言いますが、稀に「いごん」が使われることもあります。過去10年を遡ると、遺言公正証書の作成件数が1年間で11万件を超える年もあり、世間の関心は高いことが分かります。
「遺言(ゆいごん)」と「遺言(いごん)」、どちらも亡くなった人が残すものですが、微妙に意味が異なります。どう違うか分かりますか?
法的な効力を持たせるには厳格なルールがある
「遺言(ゆいごん)」とは、生前に言い残す言葉です。言葉であったり、録音やエンディングノートに残されたメモだったりさまざまな形があります。ただし、これらは相続の時に正式なものとして認められません。
法的に有効な遺言書がない場合、法定相続人の協議によって内容を決めます。法定相続人とは、民法上相続をする権利がある人のことです。順位や相続割合も定められています。しかし協議によって相続内容がまとまるならば、これに従う必要はありません。
「遺言(いごん)」とは、法的な効力を持つ遺言を指します。法律上の遺言は書き方が細かく決められています。遺言の種類には被相続人が自筆する「自筆証書遺言」の他、公証人が書面化する「公正証書遺言」や、本人しか中身を知らない「秘密証書遺言」があります。
2020年7月より「自筆証書遺言書」を法務局で預かる「自筆証書遺言書保管制度」が整い、紛失や改ざんの恐れがなくなりました。保管申請時に遺言書保管官によるチェックを受けられるため、形式不備による遺言書の無効も防げます。
解答:「遺言(ゆいごん)と遺言(いごん)」の違いとは……
「遺言(ゆいごん)」は、生前に残された言葉のことで、「遺言(いごん)」は、法律上の遺言のことです。相続争いを避けるには、有効な遺言書(いごんしょ)であることが大切です。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年2月1日公開記事)