保険

4月から雇用保険料率引き上げ、手取りを減らさないためにすべき3つのこと

2022/04/09 16:00

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今年4月から「雇用保険料率」が引き上げられます。「雇用保険」とは、失業した場合に必要な給付を受けられる制度のことで、「失業保険」(失業手当)とも呼ばれます。雇用保険料が増えると、手取り額はいくら減るのでしょうか。 雇用保険料の負担はいくら増える?月収別シミュレーション 今回決まった引き上げは、4月と10月に分けて行われ

今年4月から「雇用保険料率」が引き上げられます。「雇用保険」とは、失業した場合に必要な給付を受けられる制度のことで、「失業保険」(失業手当)とも呼ばれます。雇用保険料が増えると、手取り額はいくら減るのでしょうか。

雇用保険料の負担はいくら増える?月収別シミュレーション

今回決まった引き上げは、4月と10月に分けて行われますが、実は4月の引き上げでは労働者の手取り額は減りません。

雇用保険料は会社負担分と労働者負担分に分かれており、4月に高くなるのは会社負担分だけだからです。

ただ10月には、労働者負担分も引き上げられ、現行の0.3%から0.5%に上がります。

期間労働者負担分会社負担分合計
2022年3月まで0.3%0.6%0.9%
2022年4月~9月0.3%0.65%(+0.05%)0.95%(+0.05%)
2022年10月から0.5%+0.2%) 0.85%(+0.2%) 1.35%(+0.4%)

雇用保険料率の引き上げにより、労働者の負担はいくら増えるのでしょうか。

たとえば月収(社会保険料や所得税を差し引く前の額面)が20万円の人は、現時点で毎月の雇用保険料が600円ですが、10月からは1000円になります。

同様に月収30万円の人は900円から1500円に、40万円の人は1200円が2000円になります。6割近くという決して小さくない負担増といえそうです。

引き上げの理由はやはりコロナ禍 負担増だけでなくメリットもある

雇用保険料率引き上げの理由は、コロナ禍により雇用調整助成金の支出が膨らみ、積立金の底が見えて財政が悪化したからです。

引き上げによって負担は増えますが、メリットとなる制度改革もあります。働き方改革により、雇用にとらわれない働き方が広まっていることを踏まえて、いわゆる脱サラをして新たに起業した場合、失業手当の受給期間が最大4年まで延長されます。

手取り額を減らさないために今からできる3つのこと

雇用保険料の算定には、通勤手当、住宅手当、時間外手当などが含まれます。これらの諸手当を減らすことで、雇用保険料の負担を下げられます。

対策1 通勤手当・住宅手当を減らす

会社から近くて家賃も安いところに引っ越すと、通勤手当と住宅手当の両方を減らせます。また、コロナ禍でリモートワークが中心になり、出勤が減った人も多いでしょう。引っ越しはそう簡単にできなくても、通勤手当を減らすだけなら、「1、2駅分歩いて定期代を減らす」「交通費のかからない自転車通勤をする」という手もあります。

対策2 時間外手当を減らす

副業OKという企業も増えているので、残業せずに空いた時間を副業に使えば、時間外手当分の雇用保険料はかからなくなります。副業分の収入には雇用保険料はかかりません。

対策3 教育訓練給付金で元を取る

雇用保険料をせっかく支払うのなら、元を取るという方法もあります。

雇用保険の給付は、失業保険以外にも再就職手当、教育訓練給付金など多くの種類があります。教育訓練給付金は、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給される制度です。副業にも生かせる資格を、教育訓練給付金制度を利用して取得してみてはいかがでしょうか。

文/編集・dメニューマネー編集部

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