親の介護を将来しなくてはならないと考えている人も多いだろう。また、今は元気でも老後、自分や配偶者の介護が必要となるかもしれない。そんな介護の世界だが、介護業界で働く人たちの給料事情はどうなっているのか。また彼らはどんな仕事をこなしているのだろう?
介護の学校への入学者はどれくらい?
お年寄りが増えたことにより、需要が高まっている「介護業界」。それにつれて、介護職員の数は増えているように思える。しかし、介護福祉士を養成する大学や専門学校への入学者数は大きく減っているのが現状だ。
介護福祉士養成施設への入学者の数だが、2021年度は約7,200人(うち外国人留学生は約2,200人)で、外国人留学生はここ数年で急激に増えているものの、入学者数は15年前と比べて3分の1近くになった(日本介護福祉士養成施設協会調査)。
介護職員の主な仕事内容は「生活援助」と「身体介護」
介護職員のほとんどは、老人ホームやサービス利用者の自宅で仕事をしており、主な仕事内容は「生活援助」と「身体介護」だ。
「生活援助」とは、掃除や洗濯、買い物、食事のサポートなど、サービス利用者の体に直接触れずに行う業務のことをさす。資格がなくても担当できる。
「身体介護」とは、歩行や車いすでの移動、着替えや食事などを行う。 そして何よりも大変なのが、入浴、排せつなど、サービス利用者の体に直接触れて行う業務だ。
こういった業務をこなしているのだから、介護職員の給料は高いに違いない……。そう思う人もいるだろう。だが、現実はかなり厳しい。
介護職の年収はいくら?
介護職の年収は一般的に、資格を持っているかどうかによって差がある。
「保有資格なし」の介護職員の平均年収は331万1,040円。2020年における日本の平均年収は433万円であるため、約100万円低いことが分かる。
| 資格 | 平均年収 |
|---|---|
| 保有資格なし | 331万1,040円 |
| 介護職員初任者研修 | 361万4,520円 |
| 実務者研修 | 363万8,760円 |
| 介護福祉士 | 395万1,000円 |
| 社会福祉士 | 423万6,240円 |
| 介護支援専門員 | 441万6,360円 |
介護業界で唯一の国家資格である「介護福祉士」の平均年収は、395万1,000円だ。
国家資格を持っていてもこの年収の額。前項で語った仕事内容を考えると、かなり安いといえよう。
一方、日本の平均年収を上回っているのは、介護を必要とする人にサービスを提供できるよう、ケアプランの作成などを行う「介護支援専門員」(ケアマネージャー)のみ。年収額は441万6,360円。平均年収を上回っているとはいえ、決して高い額とはいえないのが特筆すべき点だ。
介護職の年収は今後どうなる?
日本の平均年収と比べると介護職の年収は低い傾向にあるため、もし自分の子どもが介護職に就きたいと言ったら、不安に感じる親もいるかもしれない。
ただ、介護職の待遇面は少しずつ見直されており、2020年度に前年と比べて給料を引き上げた介護施設は、全体の66.1%だった。
さらに政府は2月から、介護職員1人当たりの月給を9,000円引き上げるための措置を取っている。対象期間は9月までだが、10月以降も賃金の引き上げに取り組むという。
こうした見直しが繰り返されれば、今後介護職の年収がアップするかもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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