定年後の再雇用、月28万円稼ぐと年金が減る?働くときの3つの注意点

2022/04/16 13:00

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再雇用で働くと年金が減るかもしれません。定年後は収入が減ることが多いのに、年金まで減るのでしょうか。再雇用の前と後、何が変わるのか理解していないと、生活費が足りず自分や家族が困ることも。老後の働き方として最低限おさえるべき点が3つあります。 注意点1 収入が多いと年金が減らされる 年金は、老後の生活で困らないようにもら

再雇用で働くと年金が減るかもしれません。定年後は収入が減ることが多いのに、年金まで減るのでしょうか。再雇用の前と後、何が変わるのか理解していないと、生活費が足りず自分や家族が困ることも。老後の働き方として最低限おさえるべき点が3つあります。

注意点1 収入が多いと年金が減らされる

年金は、老後の生活で困らないようにもらうものなので、収入が多いと減らされてしまいます。基準となる額は、60歳代前半だと28万円、65歳以降だと47万円です。厚生年金と給料の合計額が、1ヵ月あたりで基準額を越すと減額されます。

ただし2022年4月以降は制度が変わり、60歳代前半の人の基準額が28万円から47万円に緩和される予定です。今までは、28万円から47万円の人は年金が減りましたが、4月以降は減らず、満額でもらえます。

60歳以降の年金額はその時代の制度次第で変わります。親や会社の先輩など、上の世代と同じ額の年金がもらえるとは限りません。再雇用後の生活は、最新の制度を踏まえて考える必要があるので、ライフプランを立てる際にはFPなどの専門家に相談しましょう。

注意点2 再雇用後は基本給が下がり各種手当がなくなる場合が多い

再雇用で60歳以降も働く場合、業務内容や勤務時間が以前と同じでも、収入が減るのが一般的です。基本給が下がるだけでなく、家族手当や住宅手当などがなくなり、収入が半分以下になる人もいます。

ここで、「同じ仕事なのに給料が下がるのは違法では?」と思う人もいるかもしれません。ただ、自動車学校を運営する会社における正職員定年退職時と嘱託職員時の賃金の問題が争われた名古屋自動車学校事件の裁判例(名古屋地判令和2年10月28日労働判例1233号5頁)では、基本給が定年退職前の6割以下かどうかが違法の目安とされました。

給料がどれほど下がると違法なのかは、仕事内容などで違うので一概にはいえませんが、再雇用後の基本給が6割ほどであれば、違法とは言えない可能性があります。

注意点3 再雇用契約は1年更新のケースが多い

再雇用契約の結び方としてよく見られるのが、1年更新のタイプです。更新されず、翌年に雇止めにあう可能性はあるのでしょうか?

結論としては、正当な理由なく企業が雇止めをすれば基本的に違法です。65歳までの就業機会の確保が、法律で企業に義務化されています。理由なく雇止めはできません。

勤務態度が良くない場合や、業績悪化で整理解雇が必要な場合など、企業が契約更新を拒絶できる場合もありますが、基本的には再雇用後に65歳まで働き続けられます。

ただ、経営者が法律を理解していないなど、不当に雇止めされるケースもあります。万が一再雇用後に契約でトラブルになった場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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