日本人の約4人に1人(27%)がマッチングサイトやアプリの利用経験があることが、そして約100人に1人が、過去12ヵ月間に「ロマンス詐欺」にあっていることが分かった。
調査をしたのはセキュリティブランド「ノートン」を提供するノートンライフロック。今回の調査は、日本国内の18歳以上の1000人 (うち295人がマッチングアプリ・サイトを利用経験あり)を対象に「ロマンス詐欺」の実態について聞いた。
マッチング相手のことを調べて得た情報で「断った」は5人に1人
そもそもロマンス詐欺とは、オンライン上で恋愛関係を装いターゲットへメッセージを発信し、信頼関係がある程度築けた段階で、金銭を搾取する詐欺のことをさす。金銭被害だけではなく、心身への被害(自暴自棄になったり異性へのトラウマを持ったりなど)を与えることも特徴だ。より複雑化したグループ犯罪も世界中で増えている。
日本において、マッチングアプリを悪用した投資詐欺などに関する相談件数は、2019年から2020年にかけて2.3倍となっており、深刻な被害が多発しているのが現状だ。
今回の調査では、日本人の約4人に1人(27%)がマッチングサイトやアプリの利用経験があるという。年齢別にみると、18〜39歳の若い世代では22%と、全体よりも8ポイント低い結果に。一方、40歳以上では37%が利用と、7ポイント高いことが分かった。
また、マッチングアプリ利用者の約4人に1人(23%)が、マッチング後に相手のことを調べた経験があるという。相手のことを調べる方法として多かったのが、「SNSのプロフィールを検索(13%)、「検索エンジンで検索」(10%)というもの。中には、「お金を払って探偵等に調査を依頼する(1%)」という回答も見られた。
さらに、マッチングアプリ利用者の約5人に1人(19%)は、相手について調べて得た情報がきっかけで、マッチングを解除したりデートを断ったりした経験があるそうだ。
その理由としては、相手が「自分の情報(年齢、身長、所在地など)について嘘をついていることを知った」(10%)、「SNS上で不快な投稿をしていた」(5%)などが上位に入った。
多くの被害者が泣き寝入りしている
調査では聞かれた被害の声には、「金銭を求められ、送金した途端に音信不通になった」というものや「詐欺の仮想通貨サービスへの投資を強要された」というものがある。このような金銭の要求や、暗号資産(仮想通貨)への投資の勧誘は、典型的なロマンス詐欺の手口だ。
ロマンス詐欺の特徴として、他のオンライン詐欺に比べ、被害人数は少ないものの被害額が多いというものがある。
被害者の多くは「人には話せない」と感じてしまい、警察や周囲へ報告せず泣き寝入りしていることが多い。そのため、今回の調査での被害件数(約100人に1人)も、実際の詐欺件数に比べ、報告数が少ない可能性も考えられる。
ノートンライフロックは、詐欺師は「離婚している、家族が亡くなっている」「子どもの有無」などの状況に関しては、ターゲットの状況に合わせて変更する場合があると指摘している。
例えば、ターゲット(被害者)が「離婚していて、子供がいる」場合には、詐欺師も同様の状況を装うことがあると注意を呼びかけている。
文/編集・dメニューマネー編集部
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