利用者の半数以上が「満足していない」──。語呂合わせから「NISAの日」といわれる2月13日を前に、マネックス証券がNISAについて調査したところ、利用者の54%がNISA口座に満足していないことが分かった。調査ではまた、同社のNISA口座で人気の銘柄ランキング（トップ10）も発表され、一番買われている日本企業、米国企業、投資信託の実態も明らかになった。
利用者は「非課税期間と枠を広げて」と考えている
調査はマネックス証券で証券口座を持っている6793人を対象に、1月末から2月はじめにかけて行われた。
NISA制度に対する満足度の調査では、「満足していない」人の割合は半数以上だったが、過去の調査と変わらない水準だという。
不満に感じている人に「どのように改善されてほしいか」（複数回答）とたずねたところ、「一般・つみたて共に非課税枠を拡大してほしい」が64%で最多。以下、「非課税投資期間の延長」「課税口座と損益通算ができるように」といった声が続いた。
どんな商品に投資しているのか？
NISAを利用している人が購入している商品は、国内株式が56%、投資信託が55%、海外株式が15%だった。
年代別にみると、若い世代ほど国内株式より投資信託の割合が高く、60代、70代以上で逆転する傾向が見て取れる。
NISA口座と課税口座を併用している？
株式または投信でNISA口座と課税口座を併用しているかたずねたところ、79%の人が併用していると回答した。
どの年代もまんべんなく併用者がおり、NISAの非課税枠の上限を超えて運用している人が多いことが分かった。
2024年から制度が変わることを知っている？
2024年に制度が変更される点については、「知らない」という人が38%もいた。また「新制度は知っているが詳しくは分からない」も32%いた（複数回答）。
実際にNISA口座を持っている人に聞いていることを考えると、認知がまだ浸透していない実態がうかがえる。
マネックス証券での人気銘柄は？
マネックス証券の一般NISA口座で取引された人気銘柄トップ10も発表された。
日本株は次の通り。騰落率は2021年最初の取引日終値と2021年最後の取引日の終値で比べたという。なお日経平均のそれは+5.6%、TOPIXは+11%だった。
| 順位（昨年順位） | 企業名 | 銘柄コード | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 1（3） | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | <8306> | 38.6% |
| 2（12） | 武田薬品工業 | <4502> | -15.7% |
| 3（4） | 日本たばこ産業 | <2914> | -13.2% |
| 4（18） | ENEOSホールディングス | <5020> | 16.9% |
| 5（8） | ANAホールディングス | <9202> | 7.7% |
| 6（15） | 日本郵政 | <6178> | 11.9% |
| 7（1） | みずほフィナンシャルグループ | <8411> | 12.2% |
| 8（7） | ソフトバンク | <9434> | 11.0% |
| 9（6） | 日本航空 | <9201> | 14.0% |
| 10（36） | ヤマダホールディングス | <9831> | -27.8% |
このほか、米国株の人気ランキング（トップ10）では、トップ3がアップル、AT&T、バンガード・トータル・ストック・マーケットETFだった。
一般NISAで買われている投資信託の人気ランキングでは、上位がeMAXIS Slim米国株式、ひふみプラス、eMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）など。トップ10のうち、eMAXISシリーズが5つを占めた。
文/編集・dメニューマネー編集部
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