コロナ禍で貯金減、理由2位は「ボーナスカット」 1位は?
2021年の年収についてのある調査によれば、年収がコロナ禍の影響を受けたと回答した人が全体の53.0%に上り、およそ4人に1人の割合で「貯金額」の減少に見舞われたようだ。具体的に何が貯金額の減少に結びついたのか。ランキング形式で紹介する。
700人に聞いた「貯金額」が減った理由
冒頭触れた調査は「2021年 年収と貯金額調査」で、キャリア・就職関連の研究・調査を行う「Job総研」によるものだ。2021年9〜10月にかけて700人以上の社会人を対象にインターネットを通じて実施し、その回答を分析した。
コロナ禍で貯金額が減少した要因について聞いた結果、以下の通りとなった。
コロナ禍で貯金額が減少した要因 | ||
---|---|---|
順位 | 要因 | 割合 |
1位 | 出費が増えた | 38.1% |
2位 | ボーナスがカットされた | 29.3% |
3位 | 現職で給与が減額 | 27.2% |
4位 | 転職で給与減額 | 15.5% |
5位 | 資産運用で失敗した | 9.6% |
6位 | 職を失った | 8.8% |
7位 | 副業がうまくいかなくなった | 7.1% |
1位は「出費が増えた」で38.1%、資産運用で失敗した人も
1位となったのが「出費が増えた」で38.1%に上った。コロナ禍では感染対策でマスクや消毒スプレーの出費がかさんだ人が多く、自宅にいる時間が長くなったことで水道光熱費が増えた人も少なくない。こうした点が影響したとみられる。
2位は「ボーナスがカットされた」で29.3%だった。ちなみに東証1部の上場企業を対象にしたある調査では、コロナ禍が起きた2019年以降、3年連続でボーナスが減っていることが確認されている。
3位は「現職で給与が減額」で27.2%、4位は「転職で給与減額」で15.5%だったが、「資産運用で失敗した」が9.6%で5位になっていることにも着目したい。
コロナ禍では自宅にいる時間が増え、将来に対する不安も高まったことから、コロナ禍を機に資産運用を始めた人も多いはずだ。しかし資産運用にはリスクがつきものだ。知識が乏しいまま投資を始め、資産を増やすどころか減らしてしまった人も少なくないと考えられる。
平時から資産を増やせるよう努めよう
人生、いつ何が起こるか分からない。コロナ禍のような突然のパンデミックなどが起きれば、せっかく貯めてきたお金を泣く泣く切り崩さなければならない人が増える。重要なことは、こうしたリスクを想定し、平時から資産を増やしていけるよう努めることだ。
貯金をするだけではなく、きちんとした知識を身に付けて資産運用をすれば、堅実な成果をあげることは決して難しいことではない。この機に改めて自らの資産に関する計画をしっかりと立てたり、洗い直してみたりしてはいかがだろうか。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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