両親が亡くなったら、実家の後始末について考えなければなりません。「とりあえず空き家のまま放置」「すぐに売れるはず」と安易に考えてしまうのは危険です。実家を売却するまでの手続きの流れや注意点を押さえておきましょう。
「空き家」のまま放置するのは危険!
誰も住まなくなった実家を空き家のまま放置しても、土地と建物には「固定資産税」が毎年かかります。また、倒壊のリスクがある「特定空き家」に指定されると、固定資産税が大幅に増税されることも。危険性が高いと判断されたら、行政の改善指導が入ることもあります。
実家を空き家のまま放置するのはリスクが高いので、速やかに売却を検討すべきです。
売却するまでの手続き1 遺言の確認・名義変更
まず、遺言の有無を確認します。遺言がある場合、遺言に従って相続人が遺産を引き継ぎます。遺言がない場合、法定相続人で話し合い、誰がどの遺産を引き継ぐのかを決めなくてはなりません。
実家を誰が引き継ぐかが決まったら、相続登記をして、不動産の名義を変更します。名義変更していないとスムーズに売却できないため、早めに手続きしておきましょう。
売却するまでの手続き2 境界確定・遺品整理
土地を売却する際には、正確な面積が必要です。また、隣地との境界が曖昧だと、トラブルに発展するリスクがあります。境界が不明なら、土地家屋調査士等に依頼して、境界を確定しておきましょう。
また、建物の売却時には、遺品整理を終えておく必要があります。量が多いときは、遺品整理業者に依頼するという選択肢も出てきます。
なお、遺品整理をめぐって相続人の間でトラブルになるケースもあるので、処分方法も含めて、事前によく話し合っておく必要があります。
売却するまでの手続き3 不動産会社に査定を依頼
準備が整ったら、不動産会社に査定を依頼します。地域の不動産情報に通じた実家近くの不動産会社が安心です。他に、インターネットの一括査定サービスを利用する方法もあります。
不動産会社を通じて無事に買主が見つかれば、実家の後始末は完了します。売却益が出た場合、譲渡所得とみなされ所得税がかかることから、税金の申告も忘れず行いましょう。
文・木崎涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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