メガバンクが2月、10年固定の住宅ローン金利を引き上げました。借り換えを検討中の人は金利の動向が気になるのではないでしょうか。しかし借り換えの時期は金利だけでは決められません。じつは転職の時期や内容も影響します。理解していないと審査に落ちるかもしれません。
注意点1 「勤続年数」が審査項目に含まれることが多い
「民間住宅ローンの実態に関する調査」(国交省)によると、半数以上の金融機関が勤続年数1年以上を審査項目の一つにしています。2割弱の金融機関では3年以上が条件です。
転職すると転職日から勤続年数が計算されることが多く、1年や3年経って要件を満たすまで借り換えができません。勤続年数が問われない住宅ローンなら別ですが、そうでなければ、勤続年数の要件を満たしやすい転職前に借り換えるほうがよいでしょう。
注意点2 「転職の内容」が審査に影響する場合がある
融資をする金融機関は、申込者に安定した収入があり返済能力があるかを気にします。例えば、転職で年収が下がる場合、収入面を不安視されて審査で落ちるかもしれません。
転職後に収入が減る予定の人は、転職前に借り換えるのも選択肢のひとつです。ただし転職後に収入減で返済が滞っては困るので、月々の返済額は無理のない範囲で設定しましょう。
注意点3 転職直後の審査は年収換算額が低くなることがある
審査では収入確認書類の提出が必要です。転職直後に申込んで一月目の給与明細を出すと、転職日から給与締日までの支払いしかありません。低い額を基準に年収換算額が計算され、審査で落ちることがあります。
このリスクを避けるために、ある程度経ってから申込むとなると、転職後すぐには借り換えができません。転職後の数ヵ月間、試用期間があって給料が低い人も要注意です。
転職で年収が上がり審査で有利になりそうな場合でも、転職直後は逆に不利になる場合や、勤続年数が長くなるまで借り換えられない場合があります。転職予定の人は、転職の内容や借り換え予定のローンの審査条件に注意しながら、借り換え時期を検討しましょう。
文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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(2022年2月17日公開記事)