ワキから強いニオイを放つ症状である「ワキガ」。日本人の10〜15%が発症しており、女性7:男性3の割合で、女性のほうが多いとも言われている。なぜ女性に多いのだろうか。ワキガの治療費や、保険がきくのかも気になるところだ。
ワキガの原因は?なぜ女性に多い?
ワキガは、ワキの下などにあるアポクリン汗腺から分泌された汗が酸化され、強いニオイを発することが原因とされる。ワキガ体質の人はそうでない人に比べて、アポクリン汗腺の数が多く、働きが活発だという。
両親や親族にワキガ体質の人がいると、子どもも発症する確率が高くなるほか、生活習慣の乱れやストレス、過度な飲酒や喫煙、肥満なども原因になり得る。
女性は男性よりもアポクリン汗腺の数が多い傾向にあるため、ワキガになる確率も高くなる。また、妊娠や出産、更年期などの期間にホルモンバランスが変化することで、アポクリン汗腺の働きが活発になって汗の量が増え、症状が出やすくなるという。
ワキガ治療はいくらかかる?保険は適用されるのか
ワキガの主な治療法として、「ボトックス注射」「手術治療」「ミラドライ」が挙げられ、治療法や症状の度合いによって、保険が適用されるかどうかが異なる。
ワキガ治療の費用相場 | ||
---|---|---|
治療法 | 保険診療(3割負担) | 自費診療 |
ボトックス注射 | 2〜3万円 | 4万5,000〜9万円 |
手術治療(剪除法) | 2〜5万円 | 6〜30万円 |
ミラドライ | 保険は適用されない | 20〜40万 |
「ボトックス注射」は、患部に注射して汗のかく量を減らすことで、ニオイの緩和が期待できる治療だ。効果は4〜6ヵ月ほどしか持続しないため、定期的に施術を受ける必要がある。
症状が重度だと保険がきく場合があり、保険診療で3割負担の相場は2〜3万円、自費診療の相場は4万5,000〜9万円だ。
「手術治療」の中でも昔から行われてきた「剪除法(皮弁法)」では、麻酔をして患部を切り開き、アポクリン汗腺を直接取り除く。効果は半永久的に持続し、日帰りで手術できる病院もある。
症状が重度と診断されれば保険が適用され、保険診療で3割負担の相場は2〜5万円、自費診療では6〜30万円ほどかかる。
「ミラドライ」は、マイクロ波という電磁波を照射してアポクリン汗腺を破壊する治療だ。痛みが少なく半永久的な効果も期待できるが、保険は適用されず、相場は20〜40万円と高くなっている。
薬局で買える「ワキガ対策商品」でも症状を改善できる?
最近では薬局で、デオドラント商品をはじめとするワキガ対策商品が数多く販売されている。しかしこれらは、ニオイを「一時的に」抑えるためのものであるという。
もし症状を根本的に改善したいが、治療費できるだけ抑えたいなら、保険がきく治療法を選ぶのが一つの選択肢といえよう。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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