「言い方を変えただけで同じでは?」と思われそうな「競売」と「オークション」。実は2つの意味は微妙に異なります。競売の一般的な読み方は「きょうばい」ですが、法律家や不動産業界では「けいばい」というのも興味深いところです。
あらかじめ価格が決まっていないという共通点がある「競売」と「オークション」ですが、2つの違いが分かりますか?
不動産の競売は一発入札
広義の「競売」は、値付け競争によって最も高い値を申し出た人に売ることです。不動産業界においての「競売」とは、債務者が債務を弁済できなくなったときに、債権者の申し立てによって裁判所が不動産を差し押さえ、売却して債務の弁済にあてる手続きを指します。
住宅ローンを組んで不動産を購入するときは、金融機関が不動産に抵当権を設定して返済が滞ったときの担保にします。3か月程返済が滞ると一括返済をするよう勧告されますが、できなければ抵当権が執行され、不動産は競売にかけられます。
競売は債務者にとってデメリットが大きい制度です。競売物件情報サイトに物件が掲載されることで周辺住民に知られてしまいます。また通常の売却に比べて金額が安くなる傾向があり、物件の処分後も残債を払い続ける場合もあります。
「オークション」とは、出品者が公開した商品に対して最高価格を申し出た人が落札する競売方式です。広義の「競売」とほぼ同じ意味ですが、不動産の競売は1度しか入札できないのに対し、オークションは何度でも価格を更新できる点が異なります。
オークションは日本語にすると「競り売り」です。気軽に参加できるネットオークションでは、身近な商品から珍しい品までさまざまなものが取引されます。
解答:「競売とオークション」の違いとは……
「競売」とは裁判所が行う強制的な売却手続きのことで、「オークション」とは競り売りのことです。ネットオークションは誰でも参入できますが、その分詐欺も発生しています。信頼できるアカウントに見せるため、取引履歴を捏造する手口もあるようです。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年2月19日公開記事)