入院で必要なお金は治療費だけではなく、食事代や日用品費用、交通費もかかります。実際にどのくらいかかるのでしょうか。もしものときに備え、入院費用がどのくらいか知っておきたいものです。

入院した場合の平均自己負担額は20.8万円

入院費用の平均は20.8万円と言われます。この金額は医療費・治療費のほか、食事代・日用品代・差額ベッド代・交通費（お見舞いに来る家族分も）なども含みます（生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」）。これは、医療費が高額になったときの補助（高額療養費）が使われた後の金額です。

入院すると出費が増えるだけでなく、収入も得られなくなることがあります。この調査で、「入院で収入が減った」と答えた人は全体の約2割で、減った収入の平均額は32.0万円。ただ、収入が減らなかったと答えた人のほうが多く約6割でした。

過去5年に入院を経験した人は、20代から40代では約1割、50代では1.5割でした。

新型コロナウィルスで入院する際の入院費用は原則無料に

新型コロナウィルスに感染し、保健所の指示で入院した場合、原則として入院費用は全額を負担してもらえます。

ただ市町村民税所得割の額が56万4000円を超える人──たとえば年収1,000万円で社会保険料などの控除額が約200万円の人など──は、月額2万円を限度に一部を負担する必要があります。

「万が一」への備えが保険である必要は？

保険は「もし」「万が一」への備えですが、入院でかかる費用をすべて保険でまかなう必要はあるのでしょうか。

毎月の保険料は高くなくても、長年払い続ければ大きな額になります。貯蓄で支払えるなら保険は必要ありませんし、保険料を投資や運用に回すという考え方もあります。20～50代の任は、そもそも入院する可能性も高くないです。ただ高齢になり入院のリスクが高くなってからだと保険に入りにくくなる可能性はありますが、先に述べたように高額療養費制度もあります。

これらをあわせて、保険に加入するかどうかを検討するとよいでしょう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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(2022年2月19日公開記事)