コロナの影響により、以前売れたものが売れなくなったり、逆にコロナ以降、売れ行きがよくなったものもある。例えば「飲酒」の消費額は調査によると、55.9%減に。一方、「冷凍調理食品」は21.3%増となっている。どんな品目の消費額が増えた、減ったのだろう?ランキングで紹介する。
チューハイ・カクテルが32.0%増、居酒屋の閉店が影響している?
今回、実施された家計調査では、コロナ禍がまだ起きていなかった2019年12月と2021年12月を比較した結果が明らかにされている(総務省統計局による「家計調査〜新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など(2021年12月分)〜」、2022年2月8日発表)。
まず消費額が増えた品目のランキングは以下の通りだ。
消費額が増えた品目ランキング | ||
---|---|---|
順位 | 品目 | 増減率 |
1位 | チューハイ・カクテル | +32.0% |
2位 | 保健用消耗品 | +30.3% |
3位 | 宿泊料 | +29.6% |
4位 | 冷凍調理食品 | +21.3% |
5位 | パスタ | +6.8% |
1位は「チューハイ・カクテル」で32.0%増だった。新型コロナウイルスの感染拡大によって、居酒屋やバーでの飲酒がしにくくなった。そのためコンビニなどでチューハイを購入し、自宅で飲んだ人が多かったということだろう。
「保健用消耗品」が30.3%増で2位となったこともうなずける。コロナ禍の中、感染対策のために常にマスクの予備を備えておくことが求められるようになった。消毒スプレーなどの費用もかさんだ。
「口紅」が46.2%減、マスクを着用して顔を隠しているからか?
続いて、消費額が減った品目のランキングを紹介しよう。
消費額が減った品目ランキング | ||
---|---|---|
順位 | 品目 | 増減率 |
1位 | 航空運賃 | −68.2% |
2位 | パック旅行費 | −64.9% |
3位 | 飲酒代 | −55.9% |
4位 | 遊園地入場・乗物代 | −46.4% |
5位 | 口紅 | −46.2% |
最も消費額が減った品目は「航空運賃」で68.2%減だった。都道府県や市町村をまたいだ移動の自粛が呼び掛けられる中、当然の結果と言えよう。飛行機での正月やお盆の帰省を断念した人も多かった。
旅行代理店が企画するパック旅行が減ったこともあり、「パック旅行費」が64.9%減で2位となった。
「口紅」が46.2%減で5位にランクインしていることも興味深い。マスクをつけるのが日常となったため、口紅を使う頻度が減ったということだろう。ちなみに「ファンデーション」は21.6%減となっている。
あなたはどのような傾向に?
あなたの場合は、2019年12月と比べて消費にどのような変化が起きただろうか。日本人の平均的な変化と同じような傾向だろうか。
ちなみにコロナ禍が収束すれば、今回紹介した「消費額が増えた品目ランキング」と「消費額が減った品目ランキング」の上位が、がらっと入れ替わる結果となるかもしれない。アフターコロナにおける調査結果にも、ぜひ注目したい。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・ Koukichi Takahashi / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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