「食料品」に7万9401円、「洋服代」に9063円。この金額は、国の最新版の調査で判明した1世帯当たりの項目別の平均消費支出だ。この金額が多いか少ないか感じるのは人それぞれだと思うが、普段の生活で自分の家族以外の人が何にどれだけお金を使っているのか、気になっている人も多いのではないだろうか?また、どれだけ収入があるのかということも気になるところだ。
2人以上世帯の「消費支出」の平均額は27万9024円
前述の調査は、2人以上世帯の1ヵ月当たりの平均消費支出と平均実収入などをまとめた「家計調査報告」の最新版のデータだ。2021年における平均額を算出している。
1ヵ月当たりの消費支出の平均額は27万9024円で、消費者物価指数の推移を考慮すると、前年比では実質0.7%の増加となった。実質値での増加は2年ぶりだ。以下が消費支出の内訳となっている。
消費支出の内訳 | ||
---|---|---|
費目 | 金額 | |
食料 | 7万9,401円 | |
住居 | 1万8,338円 | |
光熱・水道 | 2万1,531円 | |
家具・家事用品 | 1万2,101円 | |
被服及び履物 | 9,063円 | |
保健医療 | 1万4,314円 | |
交通・通信 | 3万9,778円 | |
教育 | 1万1,905円 | |
教養娯楽 | 2万5,252円 | |
その他の消費支出 | 4万7,342円 |
最も金額が大きいのは食料で、7万9401円だった。実質値で2年連続の減少となっており、外食が減ったことなどが影響した。コロナ禍で外出がしにくくなったことが影響したとみられる。
「被服及び履物」は実質値で8年連続減少している。これも食料と同じで、コロナの影響により、外出する機会が少なくなり、多くの人がおしゃれに対して関心を持たなくなったからかもしれない。
逆に「保険医療」は4年連続で増加している。
2人以上世帯の「実収入」の平均額は60万5316円
2人以上世帯における勤労者世帯の1ヵ月当たりの実収入の平均額は、60万5316円だった。実質値では3年ぶりの減少となっている。実収入における主な収入の内訳は以下の通りだ。
実収入の内訳 | ||
---|---|---|
項目 | 金額 | |
世帯主収入 | 44万4,517円 | |
配偶者の収入 | 9万827円 | |
他の世帯員収入 | 1万5,629円 | |
特別収入 | 1万3,854円 |
当然ではあるが、世帯主収入が最も大きく、44万4517円だった。比率で言うと実収入全体の73.4%を占める。配偶者の収入は9万827円で、実質値で4年連続の増加となった。家計の苦しさを補うため、共働きを始めた世帯が多いということかもしれない。
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自分の世帯の支出と収入を比較した場合、どのような印象を受けただろうか。「被服及び履物」の平均支出は9063円だったが、オシャレを重視する家庭から見ると、かなり少なく感じたかもしれない。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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