「年収103万円の壁」はもうない?扶養の新基準で気をつける3つのこと

2022/04/24 18:30

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夫婦間で一方が扶養に入っている場合、一定の年収を超えると、配偶者の税金が増えることがあります。扶養を外れてしまう「年収の壁」について見ていきましょう。 1 扶養内勤務「103万円の壁」はなくなった? ひと昔前は、配偶者の扶養を外れてしまう年収は103万円だったことから、「年収103万の壁」が有名でした。しかし、2018

夫婦間で一方が扶養に入っている場合、一定の年収を超えると、配偶者の税金が増えることがあります。扶養を外れてしまう「年収の壁」について見ていきましょう。

1 扶養内勤務「103万円の壁」はなくなった?

ひと昔前は、配偶者の扶養を外れてしまう年収は103万円だったことから、「年収103万の壁」が有名でした。しかし、2018年に年収の基準が変わり、年収103万円を超えても配偶者の扶養を外れることはなくなりました。

ただし、年収103万円を超えると、本人に所得税がかかります。勤務先で年末調整を受けることができれば、自動的に所得税が計算されるため、特に自分で手続きする必要はありません。

また、親の扶養に入っている場合、配偶者とは違い年収103万円を超えると、親の扶養を外れて親の税金が高くなってしまうことがあります。

2 年収150万円まで配偶者の税金は変わらない

2018年から配偶者の扶養に入っている場合の年収基準が変わり、「年収103万円の壁」ではなく「年収150万円の壁」になりました。年収150万円までなら、配偶者の税金に影響はありません。

仮に配偶者の所得税率が20%とすると、毎年7万6,000円税金が安くなります。

年収150万円を超えた場合も、控除額は段階的に小さくなるものの、年収201万円までなら配偶者は税金の優遇を受けられます。

ただし、ここで注意したいのが、税金の扶養の条件と社会保険の扶養の条件は異なることです。社会保険には「年収106万の壁」と「年収130万の壁」があり、どちらの基準が適用されるかは健康保険によって異なります。

また、会社によっては扶養手当があり、独自の年収基準が定められていることがあります。勤務先に問い合わせ、健康保険や扶養手当の年収基準を確認しておくと安心です。

3 扶養者である配偶者の年収に注意

扶養する側の所得が1,000万円を超えている場合、そもそも配偶者控除や配偶者特別控除を受けることはできません。そのため、税金の扶養の基準については気にしなくていいといえるでしょう。

また、所得が900万円を超えると、段階的に控除額が小さくなります。扶養する側の所得や社会保険にも考慮した上で、夫婦にとって望ましい働き方を模索してください。

文・木崎涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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