女性のイメージが強い「更年期障害」だが、実は日本の中年男性の6人に1人、約600万人が発症しているといわれている。中には自分では気づかない「隠れ更年期障害」の人もいるという。男性更年期の症状はどのようなものなのだろうか?治療費や保険がきくのかも気になるところだ。
のぼせ、イライラ、うつ症状……男性更年期の症状
男性更年期の原因は、テストステロンという男性ホルモンの急激な減少だ。通常は加齢とともになだらかに減少していくが、ストレスや乱れた生活習慣などにより急激に減少することがある。
症状は「身体症状」と「精神症状」に分けられる。
身体症状は、のぼせ・多汗、頭痛・めまい・耳鳴り、全身のだるさ、筋肉や関節の痛み、筋力や骨密度の低下、頻尿、男性機能の低下など。精神症状は、不眠、イライラ、不安・パニック、無気力、集中力や記憶力の低下のほか、うつ症状が出る場合もある。
40〜50代で発症する女性更年期とは異なり、40代以降のどの年代でも発症する可能性がある点も男性更年期の特徴だ。
男性更年期の治療費はいくら?保険はきくのか
内科や泌尿器科で実施してくれる検査で更年期障害と診断されたら、「生活指導」「漢方薬」「男性ホルモン補充」などの方法で治療する。保険が適用されるかどうかは、検査方法や治療方法、病院によって異なる。
検査が保険適用になり3割負担の場合、5,000〜7,000円が相場だ。男性ホルモンに加えてその他のホルモン値も網羅的に検査するなどで、自費診療になると、1〜2万円ほどかかる。
項目 | 保険診療(3割負担) | 自費診療 |
---|---|---|
検査費用 | 5,000〜7,000円 | 1万〜2万円 |
1回あたりの治療費 | 1,000〜2,000円 | 4,000〜2万円 |
「生活指導」や、男性ホルモンを増やす効果がある「漢方薬」での治療は、保険診療になることが多い。「男性ホルモン補充」は、テストステロンを補充する注射では保険がきくが、テストステロン以外を使った注射や塗り薬は、基本的には保険がきかない。
治療が保険診療の場合、1回あたり1,000〜2,000円ほどかかる。治療期間は人それぞれだが、例えば月に2回、半年間通うとすると1万2,000〜2万4,000円かかる。
自費診療の1回あたりの治療費は4,000〜2万円と幅があり、月に2回、半年間通った場合は4万8,000〜24万円かかる計算だ。
「年のせい」にせずに検査を受けたほうがいい場合も?
男性の更年期障害は、気づかぬまま重症化してしまうケースも珍しくないという。症状は多岐にわたるが、「年のせい」にしてしまいがちなものが多いからだ。
もし自分や配偶者などの心配なところがあれば、念のため検査を受けてみるのも一つの選択肢かもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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