家計を見直したい

相談「40代、がん家系ではないですが、がん保険に入るべきか迷っています」

2022/04/29 08:00

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相談「医療保険とは別にがん保険に入るべきでしょうか」 相談内容「45歳男性、会社員で共働きです。子どもは2人です。祖父母や両親もがんにはかかっておらず、がん家系ではないと思っています。しかし最近、知人から『がん保険に入った』と聞いて調べてみたら、がん保険に入っている人は意外と多いように思いました。医療保険には入っている

相談「医療保険とは別にがん保険に入るべきでしょうか」

相談内容「45歳男性、会社員で共働きです。子どもは2人です。祖父母や両親もがんにはかかっておらず、がん家系ではないと思っています。しかし最近、知人から『がん保険に入った』と聞いて調べてみたら、がん保険に入っている人は意外と多いように思いました。医療保険には入っているのですが、それとは別にがん保険にも入ったほうがいいのでしょうか」

相談者のように「がん保険」に入ったほうがいいのか悩んでいる人は多いでしょう。

がん保険・がん特約の加入率は、2019年で42.6%です。2001年が21.2%ですから、20年弱で倍増しています(生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」)。

こうしてみるとニーズは高まっているようですが、肝心なのは「自分は加入したほうがいいかどうか」です。がんにかかるかどうかは分かりませんから、「もしがんにかかった時、家計にどういう影響が出るか」という視点で考えてみましょう。

注:本記事には、がんが遺伝の影響を受ける疾患であることや、「がん家系」というものが存在することを示唆する意図はありません。

アドバイス がんによる家計への影響を見極めましょう

がんにかかって困るのは、働けなくなって収入が途絶えることと、医療費がかさむことでしょう。しかし、会社員の場合、たとえ働けなくなっても、健康保険から「傷病手当金」(給料の約3分の2)が最長1年6ヵ月間支給されます。

また、「高額療養費制度」により、医療費の自己負担がむやみに高くなることはありません(1ヵ月の上限は約9万円、4ヵ月目からは約4万5,000円)。

その上で、収入が減り、治療にお金がかかって生活に困ることがないか、見極めることです。具体的には、収入が3分の2になり、年間約67万円の医療費(自己負担の上限額)がかかる生活を送れるか考えるとよいでしょう。

もしがん保険に入るなら、保障内容をよく検討することです。保障を手厚くすれば、その分コストは上がります。貯蓄や家計状況、気になる部位のがん罹患率など、総合的に考え保障を決めましょう。

がん治療のうち「先進医療」の技術料は、基本的に公的医療保険の対象外です。中には高額なものもあり、重粒子線治療なら300万円ほど。自己負担となると小さな額ではありません。こうした点も踏まえて検討するとよいでしょう。

文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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(2022年2月23日公開記事)

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