コロナ禍で飲食店などの苦境が続いた2021年ですが、「倒産」が過去10年で最も少なかったのは次のうちどれでしょうか？　なおデータは東京商工リサーチによるもので、対象は負債額1000万円以上です。

①　美容室・エステサロン
②　習い事教室
③　ホテル・宿泊業

倒産は少なかったが休廃業・解散は多かった

過去10年で最も少なかった業種を問うていますが、これはあくまで「倒産」の件数。法的整理などではない休廃業・解散は含みません。2021年に負債額1000万円以上の「倒産」が過去10年で最も少なかったのは② 習い事教室でした。

2021年の「習い事教室（教養・技能教授業）」の倒産（負債額1000万円以上）は、27件で、前年から比42.5％減っています。ただし、休廃業・解散は100件で前年から4.1％増えています。100件と三桁になったのも過去10年で初めてだそうです。

21年の倒産件数は27件でしたが、その前年・20年は47件と過去最多でした。ちょうどコロナ感染防止のために「三密回避」「ソーシャルディスタンスの確保」が強く求められていました。21年に倒産件数が減ったのは、前年件数が多かったことのほか、授業のオンライン化が進んだことや、「コロナ関連の支援策が浸透し、事業者の資金繰りが緩和された」（東京商工リサーチ）ことが影響しているとみられます。

内訳をみると、倒産27件のうち、コロナ関連倒産は9件（前年13件）でちょうど3割。なお「外国語会話教授業」のコロナ関連倒産はなかったそうですが、「スポーツ・健康教授業」は2件、「音楽教授業」は3件あったといいます。オンライン化のしやすさ、機材やスペースが必要かどうかといった点が影響していると東京商工リサーチは指摘しています。

文/編集・dメニューマネー編集部

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(2022年2月23日公開記事)