「1株から株を買える」というCMを見るようになりました。株の取引は100株が基本ですが、1株など100株未満から買える「単元未満株」なら少額で投資できます。気軽に始められる単元未満株には、デメリットや注意点はないのでしょうか。
単元未満株ならユニクロ(ファストリ)株が6万円強で買える
通常の株取引は100株単位のため、たとえばユニクロやGUを運営するファーストリテイリング <9983> の株(1株約6万4000円)を買うには640万円かかりますが、単元未満株なら約6万4000円で買えます。
同じように、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド <4661> は約200万円かかるところが約2万円で、トヨタ自動車 <7203> なら約21万円ではなく約2100円で買えます。
単元未満株は、従来からある大手の対面証券のほかに、スマホで取引が完結する「スマホ証券」でも取り扱っています。
単元未満株を扱う従来の証券会社
・野村證券「まめ株」
・SBI証券「S株」
・マネックス証券「ワン株」
単元株を扱うスマホ証券
・LINE証券「いちかぶ」
・PayPay証券
単元未満株の3つの注意点
単元未満株のメリットは少ない資金で買えることですが、デメリット・注意点もあります。3つ押さえておきましょう。
注意点1 手数料が高くつくことがある
単元未満株は投資額が少額なので利益額も小さく、単元株の売却益よりも手数料が上回ることもあります。
たとえば1000円で買った株が5%上がると、利益は50円。最低手数料が52円の場合、2円損することになります。
注意点2 株主優待がもらえない
保有株数が1単元に達していないため、株主としての議決権がありません。株主優待をもらえないケースが大半です。
注意点3 注文方法や約定のタイミングに制限がある
単元未満株は、売り買いするときの値段を自分で決められません。「成行注文」といって、注文を出した時の価格になってしまいます。通常の100株単位での取引なら、値段を自分で決められます(指値注文)。
また、注文は24時間受け付ける証券会社もありますが、実際に取引を行うタイミングは1日2回や3回と決まっている会社も多く、リアルタイムとは限りません。たとえば1000円くらいなら買おうと思って注文を出したら、1200円で約定(注文が成立すること)することもあるわけです。
まず単元未満株から始め、慣れたら100株単位の投資も
単元未満株は、資金面でのハードルが低くなるので、初心者には始めやすい機会です。投資や運用は長く続けることで失敗するリスクを低くできますし、投資を始めることで知識や経験が増えます。
まず少額でできる単元未満株への投資を始めて、それから100株単位の通常の株取引を検討してみてはいかがでしょうか。
文/編集・dメニューマネー編集部
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