4月から三井住友カードの付帯保険の適用条件が変更される。これまではカードを持っていれば補償を受けられていた「自動付帯」だったが、4月からは旅行費用などでカード決済をしないと補償されない「利用付帯」になるのだ。ここ数年、三井住友だけでなく、他の複数のクレカで付帯保険の改定が相次いでいる。
楽天、アメックス、UC、セゾンは既に改悪
改定の対象は「国内・海外旅行傷害保険」だが、これは三井住友カードに限った話ではない。
2020年に楽天カードが海外旅行傷害保険の自動付帯から利用付帯に変更(楽天ゴールドや楽天ANAマイレージクラブカードなど複数のカードが対象)。2021年にはアメックスゴールド、UCカード、セゾンカードも同様に改悪されている。
楽天カードはさらに、今年6月、携行品損害の補償を除外する予定だ。これは旅行に持って行った品物に損害があった場合に補償されなくなるということだ(同じタイミングで賠償責任の補償額を2000万から3000万にアップする)。
保険の付帯除外という改悪が続く理由
クレカの付帯保険除外が相次いでいる理由として考えられるのは、コロナの影響と決済手数料の値下げだ。
コロナ禍の拡大で旅行をする機会が減り、特典や補償などのサービスを利用する機会が減った。将来への不安から生活費を抑えるため、年会費のかかるクレカ自体を見直す人も多くなっただろう。これらはクレカ会社の収入減につながってしまう。
経済産業省がクレカ決済手数料の引き下げを各社に指導していることも、クレカ会社の方針転換の一因と考えられる。日本は他国に比べ決済手数料が高い。キャッシュレス化を進めたい同省は既に、各社に手数料の引き下げを求めているという。
こうした環境の中で、クレカ会社は付帯保険の改定以外にも、ポイント還元率の引き下げや特典の変更などを行っている。
手持ちのクレカの付帯保険、条件が変わっていないか確認を
クレカ付帯の保険は「旅行傷害保険」だけではない。航空遅延保険やクレカで買ったものが対象となるショッピングガード、クレカそのものを対象とした盗難・紛失保険もある。
何かあったときには便利な保険だが、逆に言えば、何もなければ気にすることもない。だがコロナ禍の中、クレカ会社がさまざまな見直しをしており、前回の旅行の時には受けられた補償が次の旅行では受けられなくなっているかもしれない。手持ちのクレカについて一度確認してみてはいかがだろうか。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年2月28日公開記事)