日本国内のビール売り上げは4社でシェアのほとんどを占めています。そのうちアサヒビールとキリンビールの2社が突出しており、以下サントリー、サッポロビールと続きます。ビール業界の2強、働いている社員の年収はどちらが高いのでしょうか。
ビール事業会社はどちらも同じくらい?だが持ち株会社はアサヒが圧勝
最新の有価証券報告書によれば、社員の年収は、アサヒグループホールディングス<2502>が1325万円、キリンホールディングス <2503> が874万円です。どちらも高水準ながらアサヒが1,000万円超えで大きく上回っています。
ただこれは持株会社社員の年収。ビール事業を行う会社の年収とは差があることに注意が必要です。大手求人サイトの採用情報から推測すると、アサヒビール、キリンビールともに約700万円が平均額と考えられます。
どちらもコロナ禍で厳しい状況に
年収は同じ程度のアサヒビールとキリンビール、業績に関してはどちらもここ1、2年はコロナ禍での消費量減で苦境に立たされました。
グループ全体の業績で見ると、アサヒは直近の1期は減少。キリンはここ2期ほど当期利益を大きく減らしています。
ビール事業に限ると、アサヒは酒類事業の利益が804億円で、前年比23.8%減。キリンは直近の1期の利益が755億円で前年比12.8%減、といずれも厳しい状況です。
アサヒはV字回復、キリンは伸び悩み?
ここ1、2年コロナ禍で苦境に立たされてきた両社ですが、ここにきて状況に差が出ているようです。
アサヒは海外事業がむしろ好調。各地域でのブランド展開が成功し、売上は前年比34%、利益は71%増。グループ全体でも増収増益を見込んでいます。
これに対し、キリンは酒類売上が伸び悩むほか、ミャンマーでの事業が感染拡大や政情不安によって不振に陥っており、業績見通しの下方修正を余儀なくされています。
コロナ禍からの立ち直りで明暗が出はじめている両社、今後の業績次第で社員の年収にも格差が生まれるかもしれません。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・4月に変更!「年金を多く受け取る」ために知りたい3つのこと
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・エスパー伊東さん「老人ホーム」に 入居費用は年金で足りる?
・株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
・ ガソリン代170円突破!節約のための2つのコツ
(2022年3月1日公開記事)