2022年、年初まで絶好調だった米国株式ファンドですが、大きく値下がりをしています。これまでコツコツ投資してきた人も、継続してもいいのか売却したほうが良いのか悩んでいるかもしれません。個人投資家はどうしたらいいのでしょうか。
米国株ファンドも一貫して上昇してきたわけではない
上昇相場の最中では忘れがちになりますが、これまでにも米国株は大きな下落を経験しています。近年で思い出されるのがリーマンショックとコロナショックでしょう。
リーマンショック 2008年9月
2008年、米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに起こったリーマンショックでは、NYダウが1年半の間に1万4000ドル(2007年10月)から約6400ドル(2009年3月)までと50%以上も下落しています。
危機後は株価も回復し、2013年にリーマンショック前の水準を超えましたが、2020年にはまた新たな暴落を経験しました。
コロナショック 2020年3月
新型コロナウイルスのまん延で先行きの不透明感が増したことから、2020年3月にNYダウは暴落しています。2月の約2万9000ドルから、1ヵ月ほどで約1万8000ドルまで下がりました。
しかし、その後に株価は回復し2020年9月にコロナ前の水準を超えました。
リーマンショック前からずっと積み立て投資していたら……
もしリーマンショック直前の2007年10月から2021年9月までの14年間、毎月2万円を積立投資した場合、いくらになっていたでしょうか。
投資元本は2万円×12ヵ月×14年間で336万円です。S&P500に積立投資していた場合は1161万円、NYダウに積立投資していた場合は103万円になっていました。
いずれも投資元本が3倍になったわけです(ニッセイ基礎研の試算)。
下落相場がきても積立投資は継続するべき?
以上の例から考えると、相場が下落しても長期では回復して下落前の水準を超えています。今、下落の最中にあるとしても、長期で考えて「回復する」と考えられるなら、投資は続けるべきだし、積立投資を続けることが将来の利益につながるといえます。
ただし、あくまで「長期でみれば成長すると考えられるなら」という前提条件があります。また、投資の目的が老後の生活のためだとして、老後を迎えた時にちょうど暴落している可能性もあります。回復するまでに長い期間がかかるかもしれないので、タイミングを見極めることも重要です。
下落相場の最中では、どうしても目先の値動きに一喜一憂してしまいがちです。長期の視点を持って、自分の投資・運用のゴールを忘れないことが大切です。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年3月2日公開記事)