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SNS話題の投信「レバナス」で500万円損した45歳、今後の投資方針は?【FPに相談】

2022/05/01 13:00

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現役FPが徹底解説 40代・50代向け資産運用講座 第4回 この連載では、現役ファイナンシャル・プランナー(FP)が「40代〜50代の投資初心者」に向けて、実際の相談事例をもとに、資産運用のイロハを解説していきます。本日の相談者はこちらです。 相談者(Aさん)プロフィール 性別:男性 年齢:45歳 属性:サラリーマン

現役FPが徹底解説 40代・50代向け資産運用講座 第4回

この連載では、現役ファイナンシャル・プランナー(FP)が「40代〜50代の投資初心者」に向けて、実際の相談事例をもとに、資産運用のイロハを解説していきます。本日の相談者はこちらです。

相談者(Aさん)プロフィール

性別:男性
年齢:45歳
属性:サラリーマン
家族構成:独身

保有資産

楽天レバレッジNASDAQ-100を1000万円ほど所有

状況

これまで大きな投資経験はない。仕事も落ち着いてきたので、「何か良い投資先はないか」と情報収集していたら、SNSで「楽天レバレッジNASDAQ-100(通称・レナバス)」が話題になっていることをキャッチ。2021年末に1500万円を投資した。しかし、年初からNASDAQが急落してしまい、500万円ほどの含み損が発生。今後どうしていくべきか相談したい。

楽天証券も参入 レバナスブームは絶頂期に

コロナ禍以降、このような「これまで投資や資産運用に興味がなかった人」からの相談が一気に増えました。おそらく、コロナ禍で家にいることが長くなり、お金を使う量も減ったことで、資産運用への関心が高まっているのでしょう。

投資や資産運用への関心が高まっていることは素晴らしいことですが、「何か良い投資先」は簡単に見つかるものではありません。残酷な真実としては、大きなロットを出せない一般投資家に有利な投資案件はなかなかめぐってきません。

そのような状況もあり、「1発当てたら大きい投資」に走る人もいます。たとえば、テンバガーを狙った中小型株投資、ハイレバレッジをかけたFX取引、決してメジャーではない暗号資産(仮想通貨)への投資などです。

そして、2021年よりSNS中心に個人投資家の間で話題となっていたのが、ハイテク100銘柄で構成された「NASDAQ-100」に2倍のレバレッジをかけた投資信託「レバナス」です。以前よりレナバスは存在していましたが、2021年11月、楽天証券が「楽天レバレッジNASDAQ-100」をリリースしたことにより、レバナスブームは絶頂期を迎えました。

株価急落でレバナス民は大打撃

なぜレバナスは多くの個人投資家(レバナス民と呼ばれています)の支持を得たのでしょうか。その大きな理由は、コロナ禍以降、NASDAQ-100は非常に堅調なパフォーマンスであったことです。NASDAQ-100は2020年春から2021年秋までの1年半で2倍以上になっています。

もし、これに2倍のレバレッジをかけて保有していれば、単純計算で約4倍です。ちょうどFIREブームが継続していたこともあり、レバナスは「FIREを実現できるかもしれない夢のある投資」として支持されていたのです。今回の相談者Aさんも同様です。

しかし、FRBの金融引き締め観測や地政学リスクの高まりもあり、2022年初からNASDAQ-100は大きく下落しました。レバナスは2倍のレバレッジをかけていますので、当然それ以上の厳しい下落に見舞われます。Aさんは購入したタイミングも悪く、1500万円を2ヵ月で1000万円まで減らしてしまったというわけです。

レバナス自体は悪ではない

それでは、Aさんはどうすべきだったのでしょうか。

レバナスに投資しないほうが良かったのでしょうか。結果論で言えばその通りですが、レナバスのようなレバレッジ型投信は「良く悪くも大きな動きをする」ことが特徴であり、レバナス自体は悪ではありません。

問題は、あまり投資知識が豊富ではないAさんが「ハイリスク・ハイリターンの商品」に多額の資金を投じてしまったことでしょう。そもそもレバレッジ型投信はその商品性質上、長期保有には適していません。相場環境を常に確認しながら、機動的な売買が求められる投資商品です。

損切りを推奨 まずは積立投資に徹せよ

それではAさんは今後どうすべきでしょうか。ここからは筆者の相場感も入りますが、以下を提案したいと思います。

・レナバスは思い切って損切りする
・売却金額1000万円は月に1回100万円ずつ、10回に分けてS&P500に積立投資する(2022年3月から12月までの10ヵ月間にて)
・以上とは別に、毎月のお給料からできる範囲でS&P500に積立投資する(毎月3万円など)
・どうしてもレバナスを売買したい場合は、1000万円の5%である50万円を上限に短期売買する(いわゆるコア・サテライト戦略)

500万円も損切りをしたくない気持ちはよく分かりますが、ここは損切りして仕切り直すべきだと考えます。

安定的に資産形成していくのであれば、やはりコアとなるのはS&P500でしょう。2022年はFRBの金融引き締め(+ウクライナ情勢)で相場が荒れることが予想されるため、売却金額1000万円は複数回に分けて投資したいところです。

それとは別に、毎月のお給料からできる範囲でS&P500に積立投資すると良いでしょう。まずはつみたてNISA分(約3万3333円/月)を消化したいところです。

繰り返しますが、レバナス自体は悪ではありません。

しかし、投資経験の浅いAさんにとっては、非常に扱いづらい投資商品です。投資経験を積んできたら、レバナスで一気に資産拡大を狙ってもよい時期が来るかもしれませんが、まずは積立投資に徹するべきでしょう。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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