「押印」と「捺印」は、誰でも知っているとおりハンコを押すということです。しかし2つの意味は微妙に異なります。最近はデジタル化に伴い電子署名や電子印などを用いるようになってきましたが、契約書にハンコを求められる場面もまだまだ多いです。
根強く残る文化の「押印と捺印」ですが、どのように違うか分かりますか?
本来、契約は当事者の合意で成立するので押印は必要ない
「押印」とは単にハンコを押すという意味です。「押印」は「記名」とセットでよく使われます。記名とは本人以外が書いた(または印字した)名前です。記名だけでは法的効力を持ちませんが、記名の横に押印をすることで直筆の署名と同じ効力を持つとされます。
「捺印」とは自ら署名したことを証明するためにハンコを押すことです。「署名捺印」という言葉があるように、捺印は署名とセットの概念です。
契約書への押印は、日本の慣習として当たり前のことでしたが、テレワークの実践には不向きだと言わざるを得ません。そこで内閣府と法務省は2020年6月19日に「押印」に関する見解をまとめ、「契約書への押印は契約に必要な要件ではない」ことを明確にしています。
さらに2020年7月8日、内閣府は四経済団体と連名で「署名、押印、対面」の見直しに向けた共同宣言を発表しました。行政手続きはもちろん、民間企業の慣習についても見直しを行いデジタル化への取り組みを推進することが宣言されています。
解答:「押印と捺印」の違いとは……
「押印」とはハンコを押すことで、「捺印」とは直筆の署名であることを証明するためにハンコを押すことです。官民どちらにも合理化、デジタル化が求められています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年3月4日公開記事)