2023年3月卒の就職人気企業ランキングが発表され、文系総合の首位は伊藤忠商事、理系総合はソニーグループが首位となった。
文系のトップ10をみると、保険が3社、銀行(ホールディングス含む)が3社入るなど、近年ほかのランキングでは人気が下がっていた業種が入っているのが目を引く。特にシステムの不具合が相次いだみずほフィナンシャルグループが5位に入った点も興味深い結果といえそうだ。
文系総合にはニトリもランクイン
調査したのは産経新聞社とワークス・ジャパンで、23年に大学を卒業、大学院を修了する予定の学生が対象だ。昨年10月から今年1月末までサイトで実施、有効回答数は2万9150票だったという。
まず文系総合のトップ10は次のとおり。
順位 | 企業名 |
---|---|
1位 | 伊藤忠商事 <8001> |
2位 | 損害保険ジャパン |
3位 | 東京海上日動火災保険(東京海上ホールディングス <8766> ) |
4位 | 三菱商事 <8058> |
5位 | みずほフィナンシャルグループ <8411> |
6位 | 三菱UFJ銀行(三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> ) |
7位 | 三井住友銀行(三井住友フィナンシャルグループ <8316> ) |
8位 | アクセンチュア |
9位 | ニトリ(ニトリホールディングス <9843> ) |
10位 | 三井住友海上火災保険 |
商社が2社、保険が3社、銀行が3社入った中で、ニトリが健闘したといえよう。
男女別でみると、男子には不動産、女子には出版が人気の傾向が見られたという。
また選ばれた企業はインターンシップに注力している共通点もあるといい、ワークス・ジャパンは「インターンシップを起点として学生と密なコミュニケーションを徹底し、企業理解・事業理解を促すことで学生からの高い興味関心につなげている」と分析している。
11位から20位には、三井物産 <8031> 、三井不動産 <8801> 、三菱地所 <8802> など財閥系の商社・不動産会社がランクインしたほか、講談社、楽天グループ <4755> なども入った。
次に理系総合を見てみよう。
理系はIT・ソフトウェアのほかコンサルも人気
理系総合のトップ10は次の通りだ。
順位 | 企業名 |
---|---|
1位 | ソニーグループ <6758> |
2位 | NTTデータ <9613> |
3位 | アクセンチュア |
4位 | トヨタ自動車 <7203> |
5位 | 野村総合研究所 <4307> |
6位 | パナソニック <6752> |
7位 | 鹿島建設 <1812> |
8位 | 日立製作所 <6501> |
9位 | JR東海(東海旅客鉄道) <9022> |
10位 | 富士通 <6702> |
理系で人気だったのはIT・ソフトウェア。3位のアクセンチュアのほか、20位にデロイトトーマツコンサルティング、21位にPwCコンサルティングが入っており、コンサルも人気のようだ。
なお11位から20位には、三菱重工業 <7011> 、本田技研工業 <7267> 、川崎重工業 <7012> などがランクイン。ほかに電力から2社(東京電力ホールディングス <9501> 、関西電力 <9503> )も入った。また文系でトップだった伊藤忠商事も20位にランクインしている。
コロナ禍の中で優秀な学生を採用するには?
調査ではコロナ禍での就活で苦労している点についても聞いており、最も多かった回答は「社員と対面接触ができず、社風や雰囲気がつかみにくい」(45%)だった。
このほか「コミュニケーションがとりづらい」「働く場所のイメージがしにくい」「選考もおjんラインのため自分の力を発揮しづらい」といった回答のほか、「パンフレット等の資料がもらえない」というものもあった。
ワークス・ジャパンは「学生に伝わっていない仕事の魅力、やりがいを感じ取ってもらうための広報戦略は必須と言えそう」としている。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年3月8日公開記事)