三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306> の株価を予想する上でのプラス材料(株価上昇につながる材料)とマイナス材料(下落につながる材料)をそれぞれ2つずつ挙げた(2022年2月末時点)。
プラス材料 | マイナス材料 | |
---|---|---|
金利上昇による業績拡大期待 | ① | 将来、銀行 がなくなる可能性 |
高配当利回りの魅力 | ② | 急激な金利上昇で債券評価損拡大の懸念 |
2つのプラス材料
① 金利上昇による業績拡大期待
銀行は基本的には、顧客から集めた預金を貸出や運用で利鞘をとるビジネスだ。金利が高い方が利鞘を稼ぎやすい。したがって、金利上昇局面で買われやすいのが銀行セクターである。コロナ対策で世界の中央銀行は過去最大級の金融緩和で金利を下げたが、現在は世界的な金利上昇局面にある。
② 高配当利回りの魅力
日本のメガバンクの予想配当利回りは高い。三菱UFJフィナンシャルグループは3.96%だ。第3四半期累計(21年4〜12月)の最終利益は76%増の1兆703億円と同期比で過去最高を記録しており、好業績を背景に増配、自社株買いなどの株主還元も期待出来る。
2つのマイナス材料
①将来、銀行がなくなる可能性
決済、送金など銀行が独占的に行っていた業務が、ネットやフィンテック企業で出来るようになった。メガバンクは支店やATMを減らす、口座管理や通帳を有料化するなどのコスト削減の為の大改革を打ち出しはじめた。対面式の銀行は存在しなくなるという懸念があるからだ。
②急激な金利上昇で債券評価損拡大の懸念
プラス材料①のように金利上昇はポジティブなのだが、金利の急上昇は債券の評価損を生み出す可能性がある。銀行の運用は外国債券などが中心だ。金利が上昇すると債券の価格は下がる。三菱UFJフィナンシャル・グループの2020年3月に7000億円以上あった外債の含み益が21年12月には1000億円程度の含み損に転じている。金利急上昇はリスク要因でもある。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2022年3月8日公開記事)