「警察」のキャリア組とノンキャリア組の年収は?ノンキャリでも年収700万円の高給?

2022/05/15 09:00

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「キャリア」と「ノンキャリ」。官僚や警察組織をテーマにしたドラマで、よく使われる言葉だ。エリートコースを歩むことになる人を「キャリア」と呼ぶが、キャリアとノンキャリでは給与にどのくらいの差が生まれるのだろうか。警察のケースで考えてみる。 なぜ「差」が生まれるのか? 警察における「キャリア」は国家公務員、「ノンキャリア」

「キャリア」と「ノンキャリ」。官僚や警察組織をテーマにしたドラマで、よく使われる言葉だ。エリートコースを歩むことになる人を「キャリア」と呼ぶが、キャリアとノンキャリでは給与にどのくらいの差が生まれるのだろうか。警察のケースで考えてみる。

なぜ「差」が生まれるのか?

警察における「キャリア」は国家公務員、「ノンキャリア」は地方公務員で、採用前に受ける試験も違えば、立場も違う。給与水準も当然異なる。

以下が警察官の階級一覧で、ノンキャリア組は最初、階級が一番下の「巡査」から始まる一方、キャリア組は「警部補」からスタートする。階級が上の方が給与も高く、こうしたことがキャリア組とノンキャリア組の収入の差を生む。

・警視総監
・警視監
・警視長
・警視正
・警視
・警部
・警部補
・巡査部長
・巡査

ノンキャリア組:約700万円前後

ノンキャリア組の1カ月の平均給料は32万4,804円、諸手当は13万7,078円で、合計すると平均月給は46万1,882円となる(総務省による「地方公務員給与実態調査」2021年版)。

賞与(ボーナス)が平均給料の4.45カ月分(2021年実績)支給される場合、平均年収は以下の通りとなる。

461,882円×12カ月+324,804円×4.45カ月=6,987,961.8円

約700万円といったところだ。

キャリア組は警察署長クラスで約1,000万円

一方のキャリア組はどうか。キャリア組に関しては個人の出世ルートによってかなり年収が異なってくることもあり、平均年収を算出するのは難しい。

しかし、ノンキャリアの人の最初の階級である「巡査」と、キャリア組の最初の階級である「警部補」では、平均年収は200万円ほど異なると言われている。このことからも、ノンキャリア組とキャリア組の平均年収に大きな差があることは明らかだ。

警察署長などを務める「警視正」に昇進すると年収は約1,000万円となり、階級が最も上の「警視総監」なら約2,000万円となる。

「踊る大捜査線」の織田裕二はノンキャリア組

ちなみに警察ドラマ「踊る大捜査線」では、織田裕二演じる青島俊作はノンキャリア組、柳葉敏郎演じる室井慎次はキャリア組だった。ドラマではノンキャリア組とキャリア組の確執にも焦点が当てられ、このドラマでこうした呼び方の違いを知った人も多いはず。

しかしノンキャリア組であれ、キャリア組であれ、国民の生活を守ってくれていることには変わりがない。給料に差があれど、立場の優劣はつけられない。

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

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