日本の国民食とも言える「ラーメン」。日本人は年間で平均30杯食べているという調査データもあるほどだ。そんなラーメンに関して、多くの店で提供されているのが「醤油・味噌・塩」の3種類だが、この中で最も原価が高いのは何ラーメンか考えたことはあるだろうか。
原価は「タレ」と「具」で変わってくる
それぞれのラーメンの原価は当然、店舗によって異なるが、一般的な醤油・味噌・塩ラーメンのついて考えてみる。
まず大前提として、多くの店がスープは醤油・味噌・塩で共通していることが多いため、原価は「タレ」と「具」で変わってくる。
味噌ラーメン タレや具で原価が高めに
まず味噌ラーメンはタレに味噌を使っており、醤油ラーメンや塩ラーメンのタレに比べて原材料費が高くなりやすい。また炒め野菜が乗っていることが多く、この野菜も原価が高くなる要因となっている。
醤油ラーメン 味噌ラーメンよりは安い傾向
一方で醤油ラーメンだが、タレの原材料費は味噌ラーメンよりも安く済む傾向にある。ラーメン経営者のブログなどによれば、塩ラーメンと比べると、同程度か少し高い程度だ。具は味噌ラーメンよりも少なめであることが多く、塩ラーメンと比べるとあまり差はない。
塩ラーメン 原価は醤油ラーメンと同程度
説明した通り、醤油ラーメンと塩ラーメンではタレと具ともにあまり大差はないため、塩ラーメンの原価は味噌ラーメンより安く、醤油ラーメンと同程度といった具合だ。
導き出された「ラーメン原価の公式」
ここまでの情報を総合すると、以下の公式が成り立つ。
味噌ラーメン > 醤油ラーメン ≒ 塩ラーメン
ラーメン屋にいくと、味噌ラーメンの値段が醤油と塩に比べて100〜150円程度高いことがある。味噌ラーメンの原価が最も高いことを考えれば、そのことに納得がいく。
たとえば京都発祥の来来亭はラーメン(醤油味、鶏ガラ)は740円(税込・以下同)だが、味噌は820円だ。
とはいえラーメンチェーンはコスト削減の努力をしており、幸楽苑などは中華そば(醤油)、味噌らーめん、塩らーめんはいずれも440円と同じ価格で提供している。前出の来来亭も、塩ラーメンが味噌ラーメンと同じ820円で醤油ラーメンより高くなっている。あくまで上の公式は一般論で、すべての店のメニューで成り立つわけではない。
ちなみに豚骨ラーメンについては、本場の博多などで提供されている多くの豚骨ラーメンは、乗っている具がシンプルなことが多い。ネギしか乗っていない店舗も少なくなく、具に関しては醤油・味噌・塩よりも低く抑えやすいと言えるだろう。
一方、スープの原材料に豚骨をたくさん使うため、醤油・味噌・塩よりもスープの原価が高くなりがちだ。あなたが無類のラーメン好きなら、ラーメンの原価のマメ知識として覚えておけばいかがだろうか。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・Nishihama / stock.adobe.com(画像はイメージです)
(2022年3月21日公開記事)
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