会社員・女性(42)、共働き 子ども2人の相談
「ジュニアNISAが2023年に終わるそうですが、『今からでも入ったほうがお得だ』ということを聞きました。でももう1年ちょっとしかないし……本当にお得なのでしょうか?」
アドバイス1 利用すれば非課税投資枠が増え、お得になります
結論からいうと、投資なので絶対ではありませんが、今から入ってもお得になる可能性は十分あります。
ジュニアNISAは、未成年者が対象のNISAです。現在は19歳以下が対象ですが、成年年齢の引き下げにともない、2023年1月以降は17歳以下が対象となります。NISAとの違いは、対象が未成年であること、年間の非課税投資枠が80万円までであることです。
2023年末で制度が廃止され、投資は23年12月までできます。24年以降は、18歳までの払い出し制限がなくなり、いつでも引き出しできるようになります。
ジュニアNISAのメリットは、「家族全体の非課税投資枠が増やせる」ことです。
たとえば、両親がつみたてNISAに入っている場合、年間の非課税投資枠は合計80万円までです(40万円×2人)。
しかし、これに加え、子どもがジュニアNISAに入れば、「家族全体の年間の非課税投資枠」は合計160万円に跳ね上がります。
「子どもの分の非課税投資枠を利用できる」ので、今から入ってもジュニアNISAはお得でしょう。
制度終了は2023年末ですので、22年中に加入すれば、子ども1人につき80万円×2年=160万円の非課税投資枠が使えます。
アドバイス2 NISAを充分活用できているなら、加入は必要ないでしょう
ただし、つみたてNISAで教育資金を準備しているなど親がすでにNISAを充分活用している場合、ジュニアNISAの加入は必要ないでしょう。
また、投資である以上、払い出し制限がなくなっても、「数年後の学費」など近い将来のために使うのはオススメしません。
NISAを最大限活用してもまだ余裕資金があり、長期運用できる場合のみ、ジュニアNISAを検討しても良いでしょう。
なおジュニアNISAは、他のNISAと比べて制度が複雑です。成人になるまで非課税で運用し続けられますが、非課税期間が終わった時に、新たな非課税口座に移し替える「ロールオーバー」の手続きが必要となります。
こうした手間も踏まえ、それでもジュニアNISAの非課税投資枠を使いたい場合は、早めに加入手続きを行いましょう。
文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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(2022年3月27日公開記事)