コロナの影響が深刻な航空業界、JAL <9201> やANA <9202> といった大企業も苦境に立たされていますが、社員の給与事情はどうなっているのでしょうか。
年収は500万円〜700万円 パイロットなら2,000万円?
両企業の最新の平均年収は、JALが678万円、ANAは持株会社の年収のみが公開されており564万円です。
なお、航空会社の場合は他の業界と比べて職種によって金額に大きな差があることに注意が必要です。
特にパイロットの年収は他の職種と比べて群を抜いて高く1,500万円〜2,000万円ほど。これが平均を引き上げており、それ以外の職種の平均年収はおそらく500万円〜600万円ほどです。
コロナの影響で大きく減額……
航空業界のなかでも特にコロナの影響を大きく受けたJALとANAでは、社員の待遇にも影響が出ました。
過去5年間の年収推移を見ると、どちらも直近の1年で200万円近く減額しているのが分かります。
決算期 | JAL | ANA |
---|---|---|
17年3月期 | 859万円 | 818万円 |
18年3月期 | 867万円 | 762万円 |
19年3月期 | 828万円 | 777万円 |
20年3月期 | 839万円 | 737万円 |
21年3月期 | 678万円 | 564万円 |
他業界への出向やリストラも話題になっていますが、こうして年収の変化を見ると事態の深刻さがリアルに感じられます。
サブスク、LCC、採用再開など、回復に向けた動き
苦境に立たされているJALとANAですが、回復に向けた取り組みもいくつか報じられています。
JALは宿泊サービスを提供する会社と協力して、航空券と宿泊がセットになったプランを定額で利用できるサブスクの実験を開始。
対してANAは、東南アジアやオセアニアと日本を結ぶ新たなLCCブランドを立ち上げることを発表。ともに新たなニーズを開拓します。
また、両企業とも一部見送っていた新卒社員の採用も再開し、23年度には数百名が新たに入社する予定。
こうした取り組みがコロナ禍からの脱却につながるでしょうか。航空業界の今後に注目が集まります。
文/編集・dメニューマネー編集部
画像・hika019 / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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(2022年3月27日公開記事)