電通・博報堂の年収比較──1000万が当たり前?苦境の電通、過去最大の赤字に

2022/05/29 07:00

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広告業界をリードする電通 <4324> と博報堂 <2433> の2大企業、高給取りのイメージがありますが社員の給与事情はどうなっているのでしょうか。 どちらも1,000万超えが当たり前 電通と博報堂はともに持株体制で経営されているため、毎年持株会社の平均年収が公開されています。最新の金額は、電

広告業界をリードする電通 <4324> と博報堂 <2433> の2大企業、高給取りのイメージがありますが社員の給与事情はどうなっているのでしょうか。

どちらも1,000万超えが当たり前

電通と博報堂はともに持株体制で経営されているため、毎年持株会社の平均年収が公開されています。最新の金額は、電通グループが1,342万円、博報堂DYホールディングスが1,090万円。

事業を行っている子会社はここから少し下がるものの、経営体制が異なった過去の資料や求人サイトなどから推測すると、おそらく電通が1,200万円、博報堂が1,000万円程度。

ともに1,000万円超えが当たり前とかなりの高年収です。さらに、年次が上がったり管理職についていれば2,000万円前後もざら。やはりイメージと違わず華やかな世界です。

実は人件費削減の動きも?

羽振りの良い電通と博報堂ですが、実はここ数年で人件費削減の動きも出てきているのが気になります。

電通は2021年から「社内フリーランス」の制度を開始。中高年の社員を中心に、現在までに230名を個人事業主化しました。

博報堂も2021年には4年ぶりに早期退職者の募集を行い、グループ全体で100人程度の退職を見込んでいます。

巨大な売上のある両企業ですが、コスト面では必ずしも余裕があるというわけではないようです。

今後も高年収が続くかは業績次第

高年収ながらコスト削減の動きも見られる両企業、今後の社員への待遇はやはり業績にかかってきそうです。

電通はコロナ禍の影響を受けて2020年12月期の連結決算では過去最大1595億円の赤字を計上。しかし21年12月期の決算では自社ビル売却や需要回復によって最高益を達成しました。

博報堂も同様の傾向で、2021年3月期は利益が落ち込んだものの、22年3月期では過去最高益まで回復する見込みです。

このまま好調を維持できれば社員の待遇も安泰ですが、どちらも先行きはまだ不透明。まずは次の決算に注目したいところです。

文/編集・dメニューマネー編集部

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(2022年3月28日公開記事)