転職したらやらなきゃ損する年金の手続き「企業型DC」を放置する人が多数

2022/05/29 14:00

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転職するとき、忘れてはいけない手続きのひとつが企業型DC(企業型確定拠出年金)の移動です。忘れると老後にまで影響するかもしれません。掛金を払って資産を積み立てたのに無駄になることも。何かと忙しい転職前後、うっかりミスだけは避けたいところです。 会社をやめる人は企業型DCの手続きが必要 転職で会社をやめるのに企業型DCだ

転職するとき、忘れてはいけない手続きのひとつが企業型DC(企業型確定拠出年金)の移動です。忘れると老後にまで影響するかもしれません。掛金を払って資産を積み立てたのに無駄になることも。何かと忙しい転職前後、うっかりミスだけは避けたいところです。

会社をやめる人は企業型DCの手続きが必要

転職で会社をやめるのに企業型DCだけその企業で入り続けることはできません。企業型DCに入っている人は、今まで掛金を出して積み立てた資産を移動する手続きが必要です。

転職先の企業に企業型DCがあれば移動させて、ない企業に転職する場合や自営業などになる場合は、個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座を作って資産を移します。

自動移換されると手数料が引かれて年金資産が減る

会社をやめてから6ヵ月以内に手続きをしないと、残されていた資産は原則として国民年金基金連合会に移されます。いわゆる自動移換です。

移換手数料として4,348円、毎月の管理手数料として52円かかり、自動移換された後に個人型年金に移すときに3,929円かかります。手数料が引かれて、老後のために積み立てた年金資産が減ってしまうのです。

自動移換された期間があると年金の受取開始が遅れることも

手続きをせず強制的に自動移換の対象になった人は、2022年1月時点で累計100万人超に達しています。手続きをした人よりも多い状況です。積立額が100万円や200万円など、高額でありながら手続きをしていなかった人もいます。

中には、「老後に年金をもらう時期まで、そのままにしても問題ないだろう」と思っている人もいるかもしれません。しかし自動移換の期間があると、老後に年金を受け取り始める年齢が遅くなることがあります。いざ受け取ろうとしても、もらえないことがあるのです。

転職するときに手続きを忘れるだけで、老後にまで影響が出る可能性があります。企業型DCの手続きが必要な人は、転職後すぐに終わらせましょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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(2022年3月29日公開記事)