60代の仕事探しは、現役時代と同じ方法で進めてもうまくいかないことがある。どのような制度やサービスを活用して探せばよいのだろうか。
その1 「再雇用制度」の活用
定年前まで働いていた会社を一度退職し、再び雇用契約を結ぶ「再雇用制度」を活用する方法がある。
企業は、希望者がいれば65歳まで再雇用することを原則的に義務付けられているので、確実に仕事に就ける。ただし、仕事内容が変わらないにもかかわらず給与が下がる可能性がある。
その2 シニア向け転職サイトのチェック
希望する勤務エリアや給与などを設定して仕事を探せる転職サイトを使うのも一つの方法だ。
「マイナビミドルシニア」のような40〜60代向けの転職サイトもあり、総合転職サイトよりも希望に合った仕事を探しやすいという人もいるだろう。
その3 人材紹介会社
対面や電話でやり取りをしながら仕事を探せる人材紹介会社を活用する方法もある。面接対策をしてくれるエージェントもあり、転職サイトと比べるとサービスが手厚いのが特徴だ。
ただし、自分のスキルや経験と企業のニーズがマッチしない限り紹介してもらうのは難しいため、他のサービスと組み合わせて利用するとよいだろう。
その4 ハローワーク
各自治体に設置されているハローワーク(公共職業安定所)では、地域に根付いた企業の求人が多いため、自宅から比較的近い場所で仕事を探したい人に向いている。
シニアに特化した支援を行っているハローワークもある。例えば、東京都文京区にあるハローワーク飯田橋はシニアコーナーを用意し、55歳以上の人を対象に再就職に関するアドバイスやセミナーを実施している。
その5 シルバー人材センター
市区町村単位で設置されているシルバー人材センターは、臨時的かつ短期的な業務を斡旋する組織だ。センターによっては1,000〜3,000円の年会費がかかる。
安定した収入の保障はないが、全国平均で月8〜10日働いた場合は月額3〜5万円ほどの収入が見込めるという。
生活費を稼ぐというよりも、生きがいを得るための仕事探しに適しているだろう。
60代で仕事探しをするときの注意点
60代で仕事を探す場合は、希望する条件の優先順位を決めておこう。年齢や体力の面でハンデがあるため、すべての条件を満たそうとすると仕事が見つかりにくくなるからだ。
また、60歳以降は働きながら年金を受け取ることができる。ただし、年金額とボーナスを含む平均月収によっては、年金額の全額または一部が支給停止される点に注意したい。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2022年5月29公開記事)
【関連記事】
・6月に届く「年金振込通知書」 捨てちゃいけない3つの場合
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部)
・新たに10万円!「住民税がかからない世帯」の救済制度
・SBI証券と楽天証券どちらで開設する?(外部)
・加給年金が支給停止になる2つのケース