熱中症が労災になる?給付金が支給される3つのケース「外回りの営業中」「通勤途中」……

2022/08/13 19:05

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労災保険では業務中のケガなどが対象になり、熱中症が原因の場合も、要件を満たせば労働災害として認められます。「熱中症は天気の問題。労働の問題ではないから労働災害にはならない」と勘違いすると、労災保険から出る給付金をもらい損ねることも。同じ作業内容でも、暑い夏に行って熱中症になれば労災になる場合があるのです。 ケース1 現

労災保険では業務中のケガなどが対象になり、熱中症が原因の場合も、要件を満たせば労働災害として認められます。「熱中症は天気の問題。労働の問題ではないから労働災害にはならない」と勘違いすると、労災保険から出る給付金をもらい損ねることも。同じ作業内容でも、暑い夏に行って熱中症になれば労災になる場合があるのです。

ケース1 現場や工場など屋内外の作業中

炎天下で作業をする建設現場や、夏に高温多湿になりやすい工場内で熱中症になると、労災になる場合があります。ただし、労災は業務が原因であることが要件です。前日飲み明かして寝不足で体調が悪かったなど、業務以外の要因があると基本的に労災にはなりません。

熱中症にかかって仕事を休む場合、労災なら休業補償給付が支給され、金額は普段の給料の約8割です。治療費は全額が療養補償給付の対象になるので、自己負担はありません。労災指定病院以外の病院で治療を受けた人は、一旦自分で支払いますが後で請求できます。

ケース2 外回りの営業中

取引先の事務所に向かう途中に熱中症になり、治療や療養が必要になった場合も、労災と認められることがあります。労災になるのは、作業や商談など実際に業務をしている間だけではありません。業務に関連した移動中も対象です。

外回りの営業以外にも、例えば事務所で使う備品を買いに行くために外出して熱中症になった場合も、労災になる可能性があります。

ケース3 通勤途中

出社時や帰宅時に熱中症になった場合でも、労災になることがあります。ただし、労災の対象になる通勤は合理的な経路・方法による通勤です。何となく普段とは違うルートで通勤して熱中症になった場合は、労災に認定されないと考えたほうがよいでしょう。

また、帰宅後に自宅の部屋の中が暑くて熱中症になった場合も、業務や通勤が原因ではないので労災にはなりません。しかし、通勤時から熱中症の症状があって、帰宅後も体調が悪ければ労災になる可能性があります。

労災になるかどうか、専門的な知識がない人には判断が難しい場合が多いので、よくわからない場合は早めに人事担当者に確認しましょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

(2022年6月11日公開記事)

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