住宅ローンを組むなら、「単独ローン」と「ペアローン」のどちらが返しやいと思うだろうか?
夫婦がそれぞれローンを組む「ペアローン」のほうがよさそうに思えるが、実際には住宅ローンを組んだ人のうち、単独ローンが77%、ペアローンは9%に過ぎないという。
だが20歳に限るとペアローンが21%と、全体平均の2倍以上の割合だ。若いうちに家を買おうと考えているならペアローンを検討したほうがいいのかもしれない。
これらは三井住友信託銀行が住まい住宅ローン事情を調べて分かったもの。調査では、頭金についても聞いており、「頭金ゼロ」「頭金1割」が全年代平均では45%いたが、30代では65.5%と20ポイントも高かったという。
調査対象は全国の20歳~69歳、1万1197人(サンプル数)。
ペアローンのほうが借り入れが増やせる!どれくらい?
ペアローンを組む人は少ないようだが、単独ローンに比べるとペアローンのメリットとして、借入額が大きくできることで物件の選択肢が広がること、それぞれ住宅ローン控除が受けられることなどがある。
ただその反面、デメリットとして、それぞれのローンで事務手数料が生じることや、離婚などペアを解消した際に手続きが面倒になることがある。
実際に夫婦共働きでローンを返すものの、ローンを組むのは世帯主1人というペアが多い可能性もありそうだ。
ペアローンの借入額がどれくらい高くなるかというと、当初借入額(中央値)は、単独ローンでは2345万円だったが、ペアローンでは2796万円と、ペアローンのほうが19%多かったという。
特に20歳代は増加分が大きく、単独ローンが3420万円だったのに対し、ペアローンが3747万円。増価額は1327万円と、55%も多かった。
30代より20代のほうが頭金がなくても家を買っている?
ローン設定時の頭金(対物件価格比率)は、全体では「頭金はゼロ」が24.3%、「頭金は1割」が19.7%で、44%が頭金ゼロもしくは1割程度で買っている。
30歳代の「頭金ゼロ」「頭金1割」は65.5%だったが、20代は38.4%。若いほうがむしろ頭金がなくても家を買っているようだ。
頭金がなくても家を買っている人が多いことについて、調査した三井住友信託銀行は、「物件価格は高止まりしていて、待っていても安くなりそうにない」「借入金利が上昇する前にローンで自宅を購入しておきたい」「頭金を貯めていると、いざローンを組んだ際の返済完了時が高齢になってしまう」と考える人が多いと分析している。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年6月10日公開記事)
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