「住宅ローンの審査に落ちたらどうしよう」と不安な人もいるだろう。審査基準は金融機関ごとに異なるが、審査時に見られる項目は共通しているものが多い。どのような理由で落とされるのだろうか?
理由1 完済時の年齢が80歳以上
ローンを借り入れるときの年齢制限は「65歳未満」や「70歳未満」など、金融機関によって差がある。
一方、返済が終わるときの年齢制限については、「80歳未満」に設定している金融機関が多い。
特に50代以降にローンを組む人は、完済時の年齢制限に引っかからないように注意しよう。
理由2 健康に問題があり「団体信用生命保険」に加入していない
団体信用生命保険(団信)とは、死亡や病気、事故などにより住宅ローンを返済できなくなった場合に、加入者の代わりにローン残高を支払ってくれる制度だ。
ただ、過去3年以内に心筋梗塞や脳卒中などの病気にかかったことがあると、団信に加入できないことがある。
金融機関はローンを回収できないリスクを避けるため、団信に加入することを条件としている場合が多い。そのため、健康に問題があって団信に加入できないと、審査に落ちやすくなるのだ。
理由3 購入する物件の「担保評価」が低い
住宅ローンは、物件を担保に融資を受けるのが一般的だ。万が一返済できなくなった場合に、金融機関が物件を競売などにかけることで、ローン残債の返済に充てられるからだ。
しかし建物の価値が低く、返済できなくなった際の売却が難しい場合は、審査に通りにくくなる。
担保の評価基準は金融機関ごとに異なり、正確な基準を知ることはできないが、「時価(不動産業者による評価額)」や「公示価格」などに基づいて評価される。
理由4 収入が安定していない
不安定な働き方と見なされると、審査に落ちる可能性がある。例えば派遣社員や個人事業主、経営者は、会社員(正社員)や公務員に比べて不利だ。
転職などによって、勤続年数が短い場合も要注意だ。金融機関は収入の安定性を評価するため、2〜3年以上の勤続年数を条件としているケースが多い。
「返済負担率」や「個人信用情報」が原因で落ちることも
「返済負担率」や「個人信用情報」に問題がある場合も、ローン審査に落ちやすくなる。
返済負担率とは年収に占める年間返済額の割合のことで、これが高すぎると審査に落ちることがある。返済負担率の上限は金融機関によって異なるが、一般的には年収の30〜35%とされている。
個人信用情報とは、クレジットカードやローンに関する個人の取引事実を記録したものだ。個人信用情報に傷がついている場合は、審査に落ちやすい。例えば、過去にクレジットカードの支払い遅延を起こしていた場合などは不利になる。
審査落ちは、対策によって避けられることがある。将来ローンを組むことを考えている人は、ここで紹介した項目をチェックしてみてはいかがだろうか。
文・廣瀬優香(フリーライター) 編集・dメニューマネー編集部
(2022年6月17日公開記事)
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