タンス預金が相続トラブルに発展!家族を困らせる3つのリスク

2022/09/22 10:00

まとまったお金を家で保管、いわゆる「タンス預金」をしている人もいるでしょうが、タンス預金は相続トラブルにつながるリスクがあることを知っておかねばなりません。具体的には、次の3つのようなリスクがあります。 リスク1 相続が起きたときに家族でトラブルになる タンス預金をしていた人が亡くなると、お金がどこにどれだけあるのか、

まとまったお金を家で保管、いわゆる「タンス預金」をしている人もいるでしょうが、タンス預金は相続トラブルにつながるリスクがあることを知っておかねばなりません。具体的には、次の3つのようなリスクがあります。

リスク1 相続が起きたときに家族でトラブルになる

タンス預金をしていた人が亡くなると、お金がどこにどれだけあるのか、家族が分からず探すのに苦労する場合があります。

家族が協力して探すならいいのですが、「本当はタンス預金の場所を知っていて持ち逃げした人がいるのではないか」と、家族同士が疑い合う原因になるかもしれません。

タンス預金をしている場合は、あらかじめ家族にお金の保管場所を知らせておく。年老いた両親などが、もしタンス預金をしているようなら、それとなく保管場所や金額を聞くといった事前の備えが重要です。

リスク2 相続手続きがやり直しになって手間がかかる

亡くなった人のタンス預金を遺産分割協議や相続税の申告が終わったあとに見つけると、これらの相続手続きがすべてやり直しになることがあります。

相続税の申告期限の10ヵ月を過ぎた後にやり直すと、期限までに正しく納税しなかったことになり、罰金を科される場合があります。家族が相続する財産が罰金の分だけ減ってしまうので注意が必要です。

リスク3 脱税と見なされて罰金や懲役刑を科される

亡くなった人が生前に口座からお金を引き出してタンス預金にした場合、税務署が過去の入出金履歴を調査してそのことに気付くと、相続税を免れるため、意図的にお金を隠した、つまり「脱税」と見なされてしまうことがあります。

脱税になると、相続人である家族に多額の罰金が科されることや、脱税犯として有罪判決を受けて10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金を科される場合があります。

家族がタンス預金を見つけられず、手続きの手間が増えたり罰金を科されたりしないように、保管場所は共有しておくほうがいいでしょう。タンス預金は、入院など急にまとまった額のお金が必要になるときに役立ちますが、リスクがあることも忘れてはいけません。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

【関連記事】
老後破産するアブナイお金の使い方
初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部)
10月から年金が減る?振り込み額が少なくなる2つのパターン
積立NISAを始めるタイミングは2022年がベスト?(外部)
金運アップにつながる朝の習慣4選

記事制作者