近年では、スマートフォンの普及で電子書籍の需要が高まり、出版社は大きな転換期を迎えています。書籍や雑誌、記事を出す前に必ず行われる編集作業といえば「校正」。誤字脱字の修正以外に、文言の「開く、閉じる」が適切かどうかも欠かさずチェックします。
「開く、閉じる」は印刷・出版用語の一つですが、この業界用語の意味を知っていますか。
「開く・閉じる」は文章の見た目を整える作業
「開く」は、文章中の漢字をひらがなに書きなおすことで、「閉じる」はその逆でひらがなを漢字に書きなおすことを指します。
日本語には同音異義語が多いため、文脈の意味が特定できるように漢字を使ったり、柔らかな印象を与えるために、ひらがなやカタカナで書いたりすることで、文章の読みづらさを解消しています。
品詞の種類で「開く・閉じる」を判断することもあります。「お願いいたします」の場合、“致す”は補助動詞なのでひらがなを使用します。また、「走りつづける」のように動詞が重なる複合動詞は、前の動詞は漢字、後ろの動詞はひらがなで書かれることが多いです。
文章は「漢字3割・ひらがな7割」の法則に従って書くと読みやすくなるため、出版物のほとんどは、この割合で書かれています。
電子出版市場ではコミック部門が好調
2022年7月25日に、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所が2022 年上半期(1~6 月期)の出版市場動向を発表しました。紙と電子出版市場の推定販売金額は、前年同期3.5%減の 8,334 億円でした。内訳は、紙出版が 同7.5%減の 5,961 億円、電子出版は 同8.5%増の2,373 億円と、電子媒体の売上が伸びています。
電子出版はコミック部門が好調で、シェアは9割に迫り、出版市場全体でみても4割を超えています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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