つみたてNISAは20年を超えると利益が非課税になるメリットがなくなるので、いつかは売って利益を確定しなければいけませんが、「いつ売るか」考えていない人も多いでしょう。 そのタイミングは次の3つの時にしてみてはどうでしょうか。
その1 目標金額に達したとき
投資したお金の総額が自分で決めた目標に達成した時に利益が出ていれば、全部売って利益確定してもいいタイミングといえるでしょう。
もし目標がないなら決めておくとよいですが、決められない場合は、つみたてNISAの限度額40万円を20年間貯めた分の「800万円」を目標にするのはどうでしょうか。20年経たずに投資総額が800万円に達して、その時利益が出ているなら、利益確定するのです。
目標金額を超えたタイミングに全部売って利益確定すれば、そこからはお金が減ることはありません。「将来に向けてこれだけの金額を貯めたい」と考えている人にはこの方法があっているでしょう。
その2 利益率が目標に達したとき
自分で決めた目標の利益率を達成した時も、全部売って利益確定していいタイミングです。利益率についても目標額と同じく難しいですが、もしこれから目標の利益率を考えるなら参考になるのは「20年前から今までに投資していたら、どのくらいの利益が出たか」です。
たとえば、20年前から毎年40万円投資していた場合の利益率は、米国株なら100%ほど、日本株なら30%ほどです。100%は強気ですが、あまりせいちょうしていない日本株でも30%ほどのの利益率はあったので、そのあたりを目安に決めてはいかがでしょうか。
その3 想定外の大きな出費があるとき
20年の間には、事前に想定していなかった大きな出費が生じるので、そうした時に全部ではなく、必要な分だけ利益確定するとよいでしょう。
つみたてNISAは将来への備えですから、大きな出費が生じた時は「その“将来”が来た」といえます。「残り期間があってもったいない」と思うかもしれませんが、将来のためとはいえ、無理して積み立てを続けて苦しい思いをする必要はありません。
ただ大きな出費が必要な時──たとえば車や家の購入やリフォームなど──はローンを使う人が多いでしょうが、利子がかかります。利子とつみたてNISAから得られる利益とのバランスを考えて判断しましょう。
残り期間わずかで暴落するリスクもある
以上、3つのタイミングが利益確定を考える上で参考になりますが、基本的にはつみたてNISAはお得な制度なので、売らずに持ち続けるべきです。
しかし、いずれは利益確定する必要があります。それに、20年のうちには相場が暴落することもあります。たとえば非課税期間が残り数年で、事前の目標を達成していたら、売ってしまったほうがいいかもしれません。残りわずかな期間のうちに暴落してしまうかもしれないからです。
つみたてNISAについても、「いつ売るか」「どうなったら売るか」を考えておきましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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