キャッシュレスで支払えるお店やサービスが増える中で、財布に入れる現金の平均はどれくらいだろうか。またボーナスや募金、冠婚葬祭などでも「キャッシュレスでいい」と考える人はどれくらいいるのだろうか?
このほど決済サービスのPayPalと、後払い(BNPL=Buy Now Pay Later)サービスのPaidy(ペイディ)が調査を行い、結果を「日本の未来のお買い物白書」として発表した。全国の18歳から69歳までの男女2000人を対象に、9月上旬、インターネットで行っている。
「何で払うか」はポイント付与率で決める人が多数
調査では、閣議決定でキャッシュレス決済比率を4割程度に引き上げることが目標に掲げられた2019年を目安に、その時点からの考えや行動がどう変わったのか、現在どう考えているか、などについて調べている。
調査対象者(2000人)のうち、キャッシュレス決済の利用者は86.6%。最も多い手段がクレジットカードで、QRコード・スマホ決済が続いた。
利用者の多くが決済方法を使い分けており、その一番の理由は、「ポイント付与率」(47.4%)だったという(複数回答)。
財布の中の現金はどれくらい減った?
キャッシュレス決済を利用する前に財布に入れていた現金と、今とでどれくらい変わったかも調べており、以前財布に入っていた現金の平均は平均約1万7,000円あったが、今の平均は約1万3,500円。キャッシュレス化が進んで、約3,500円も手持ちの現金が減っている。
さらに、キャッシュレス決済の利用が増えるであろう今後、財布に入れておきたい現金についても聞いたところ、その平均金額は約1万2,000円だったという。
いま以上に財布に入れる現金が減るのは間違いないが、まだ「現金もある程度持っておかないと困る」と考える人が多いことが分かる。もしかしたら1万円あたりに心理的なボーダーラインがあるのかもしれない。
ボーナスや募金、冠婚葬祭のキャッシュレス化はアリ?ナシ?
このほか、ボーナスや募金、各種のご祝儀などお金に関する慣習のキャッシュレス化についても聞いている。
ボーナス・募金のキャッシュレス化については半数以上が「賛成」だったが、香典・ご祝儀など冠婚葬祭や、お賽銭・お年玉などについては、半数以上が「反対」だった(賛成・反対ともに「どちらかといえば」も含む)。詳しい結果は次の通りだ。
費目 | 賛成 | どちらかといえば 賛成 | どちらかといえば 反対 | 反対 |
---|---|---|---|---|
香典 | 12.4 | 22.0 | 30.6 | 35.0 |
募金 | 25.3 | 36.8 | 18.9 | 19.1 |
お賽銭 | 14.3 | 22.5 | 29.6 | 33.7 |
お年玉 | 13.8 | 24.6 | 30.3 | 31.4 |
ボーナス | 26.2 | 29.0 | 21.4 | 23.5 |
おこづかい | 18.7 | 29.4 | 27.9 | 24.0 |
ご祝儀 | 13.5 | 23.2 | 31.1 | 32.3 |
こうした中、給与のデジタル払いを進める議論が進められており、2023年春にも可能になるとの見通しも報じられている。
給与やボーナスは原則、現金払いか銀行振り込みだが、今後、「◯◯ペイ」などが選べるようになるかもしれない。別の調査では大半が消極的だというが、今以上にキャッシュレス比率が高まれば、利用者の意向も変わる可能性がありそうだ。
調査したペイパルとペイディは、結果のリリースで、今後も決済時のストレスを軽減し、ライフスタイルにあった「賢くポジティブな買い物体験をデザイン」するなどと抱負をコメントしている。
文/編集・dメニューマネー編集部
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