株式投資をしないことの理由に4人に一人が「株式投資をするほどの資金がなかった」と答えています。しかし、株式投資はわずかな金額でもはじめられます。たった数百円で有名企業の株主になることも可能です。
「単元未満株」なら1株単位で株式を買える
上場企業の株式に投資する場合、普通は100株単位(単元株)で、トヨタ自動車 <7203> の株を買おうとすると、1株1985.5円(10月7日終値)なので約20万円必要ですが、1株から買えるサービスを使うと、必要な資金は2000円弱です。
トヨタ以外の大手企業の株価を見ると、時価総額上位10社の株価は次のとおりです。
東証上場の時価総額上位10社 | ||
---|---|---|
順位 | 企業名・銘柄コード | 株価 |
1位 | トヨタ自動車 <7203> | 1985.5円 |
2位 | NTT <9432> | 3968円 |
3位 | キーエンス <6861> | 5万1930円 |
4位 | ソニーグループ < 6758> | 9891円 |
5位 | KDDI <9433> | 4253円 |
6位 | ソフトバンクグループ <9984> | 5504円 |
7位 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> | 652.7円 |
8位 | ファーストリテイリング <9983> | 7万9890円 |
9位 | 第一三共 <4568> | 4277円 |
10位 | 任天堂 <7974> | 6056円 |
こうしてみると、1万円を超えているのはキーエンスとファーストリテイリングだけ。時価総額の大きな大企業の株が、数千円で買えるわけです。
この100株に満たない株式は「単元未満株」といい、多くのネット証券がそのサービスを提供していますが、会社によって名称が異なります。
例えば、SBI証券では「S株」、マネックス証券では「ワン株」。auカブコム証券には「プチ株」というサービスがあり、いずれも1株単位で株先が取引できます。楽天証券にはこのようなサービスがありません。
「単元未満株」の3つの注意点
単元未満株は資金が少なくて済みますが、注意点があります。まず手数料が割高になるケースが多い点です。
たとえば、SBI証券の場合、通常の株取引なら、1注文の約定代金が5万円までで片道(買い・売りいずれか)55円(スタンダードプラン)、または1日の約定代金合計額が100万円までで手数料0円です(アクティブプラン)。
これに対し、S株でも手数料片道55円が最低でもかかるため、1株あたりの手数料を考えると単元株よりも高くなってしまいます。
2つめの注意点は、市場の時価で自由に取引できるわけではなく、翌日の始値など証券会社が決めたタイミングの株価での売買となることです。「いまの値段で買いたい(売りたい)」と思っても、その額で取引できない可能性が高いわけです。
注意点の3つ目は、100株未満の株式しか持たない場合、議決権はなく、株主優待ももらえないことが多い点です。
ただし、1株で優待などを出す企業もありますし、1株ずつ買い進めて100株に達すれば通常の株式と同じ扱いとなり、議決権や株主優待をもらう権利が得られます。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年10月11日公開記事)
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