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「年収が103万円を超えた!」税金が上がって世帯年収が激減する?【パート・バイト】

2022/10/18 11:00

アルバイト・パートの人の年収が103万円を超えると、家族の扶養に入れなくなりますが(いわゆる「103万円の壁」)、収入が途絶えると困るので103万円を超えても働き続けるという人も少なくないでしょう。 もしも年収が103万円を超え、扶養からも抜けたら、手取りはいくら変わるのでしょうか。 103万円を超えた額に所得税5%・

アルバイト・パートの人の年収が103万円を超えると、家族の扶養に入れなくなりますが(いわゆる「103万円の壁」)、収入が途絶えると困るので103万円を超えても働き続けるという人も少なくないでしょう。

もしも年収が103万円を超え、扶養からも抜けたら、手取りはいくら変わるのでしょうか。

103万円を超えた額に所得税5%・住民税10%がかかる

年収が103万円を超えると「税の扶養」から外れてしまいます。たとえば、年収が103万円から104万円に1万円増えると、その増えた分に、所得税5%と住民税10%の合計15%の税金がかかります。

1万円の15%は1,500円なので、税引き後の8,500円だけ手取りが増える計算です(厳密には復興特別所得税もかかりますが今回は省略します)。

103万円を超えて1万円分多く働くごとに手取りが8,500円増えるので、2万円多く働いて105万円なら1.7万円、4万円多く働いて107万円なら3.4万円、手取りが増えます。

なお103万円を超えても130万円までは、「社会保険の扶養」からは外れません。

家族手当が出ず世帯収入が大きく減る場合も

税金以外の注意点は、勤務先から家族手当が出ている場合に、対象となる家族の年収が103万円を超えると、家族手当が出なくなる場合があることです。手当が月1.5万円なら、不支給になると年18万円も世帯収入が減る計算です。

家族手当の制度がある企業は、75.9%にのぼるそうです(2020年、職種別民間給与実態調査)。この調査によると、配偶者に対する家族手当がある企業のうち、配偶者の収入による制限がある企業は85.6%となっています。

収入制限の基準額は、103万円・130万円・150万円など企業によって違うので、配偶者が家族手当をもらっているなら、支給条件をよく確認しておきましょう。

103万円を超えても130万円は超えないほうがいい

そして年収が130万円以上になると「社会保険の扶養」からも外れてしまい、健康保険料や年金保険料がかかります。

国民健康保険料は自治体によって金額が異なり、国民年金保険料は月額約1.6万円です。1年だと、国民年金保険料だけで20万円近くも負担が増えます。

また、150万円を超えると、配偶者の税金を計算する際に引ける控除額が減って税金が高くなります。そのため、たとえ103万円を超えて働く場合でも、年収は130万円未満にするほうがいいでしょう。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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