筆者がこれまで数多くの富裕層と仕事をして気が付いたのは、「皆共通して時間を大事にしているな」ということです。そう聞くと「誰でも時間は大切にしている」と思うかもしれませんが、富裕層のそれは実にシビアです。大きな資産を築き、保ち、大きくするには、そうした時間に対するシビアな考えや哲学こそが重要なのではないかとさえ思わされます。

1　待つのが苦手

富裕層は、待つのが苦手です。話題の飲食店の前などに並ぶ人は多いと思いますが、富裕層はこうした並ぶ時間がもったいないと考えるため、めったに並びません。

筆者は保険代理店を経営しており、富裕層からも見積依頼を受けますが、見積書は当日中に作成して、連絡をしています。これまでの経験上、それくらいのスピード感で対応しない信頼されないと考えるからです。

2　移動時間を活用する

多くの富裕層は、移動時間を仕事などに使うためバスや鉄道などではなく、タクシーや運転手付きの自家用車を使いますし、電車に乗る場合もグリーン車に乗ります。

たしかにコストはかかりますが、かかるコスト以上にその時間で稼げるから使うのです。限られた時間のなかで多くのお金を稼ぐには、生産性を高めるしかないのです。

知り合いの経営者の中には、自宅から事務所の出退勤も、事務所から客先への移動もすべてタクシーなので、「雨の日も傘を持たない」という人もいました。

3　約束の時間には絶対に遅れない

時間にルーズな富裕層は見たことがありません。約束の時間には遅れませんし、たとえ遅れるとしても事前に連絡があります。富裕層と付き合うなら、時間をきっちり守れる人でないと長続きしないでしょう。

4　読書や勉強の時間も確保している

富裕層は、どんなに忙しくてもあらゆることに興味を持ち、読書や勉強の時間を確保して新たな知識を付けています。そうしないと今以上に能力は上がらないし、今以上に収入も上がらないと知っているからです。仕事外の時間も有効に活用して知識を付け、いろんなことを知ることで、仕事のパフォーマンスを上げるだけでなく、人間としての魅力も高めています。

5　趣味の時間も欠かさない

富裕層は仕事ばかりしているイメージがあるかもしれませんが、必ずリフレッシュの時間も取っていて、どんなに忙しくても、趣味や仕事以外で熱中できることに使う時間は欠かしません。

自らの努力で資産を築いて富裕層になった人は、誰もが日々の時間の使い方を考え、改善しています。ただ何も特別なことはしておらず、誰もが真似できそうな原則ばかりです。それをどれだけ徹底してできるかが大きな差を生むのかもしれません。

文・小宮崇之（保険代理店経営のファイナンシャル・プランナー）
編集・dメニューマネー編集部

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