銀行口座を何年も放置していると、知らないうちに不正使用されるなど、トラブルに巻き込まれることがある。また、口座名義本人の同意なく休眠預金を活用できるという制度が2018年に施行された。使っていない口座を放置していると、どんなデメリットがあるのだろうか?
「銀行口座」を放置するとトラブルに?意外な落とし穴!
使っていない口座を放置していると、思わぬトラブルに巻き込まれることがある。引っ越しや就職などのタイミングで作った銀行口座をその後使わなくなり、放置している人は多いだろうが、そんな人は要注意だ。口座を放置すると、どのようなリスクがあるのだろうか。
不正利用されても気づかない
よく使っている銀行口座であれば、自分の預金が不正利用されたとしても、通帳に記帳した時やスマホで残高を確認した時に気づくかもしれないが、口座を放置していると、すぐに気づかず被害が大きくなることがある。
ここ数年、悪意のある人が何らかの手段で預金者の口座情報を手に入れ、口座から不正に出金する事件が増えている。放置された口座を持っている人は、特に注意してほしい。
2年以上放置すると手数料がかかることも
以前は、銀行口座を数年間放置していても手数料がかからない金融機関が多かったが、最近は手数料がかかることがある。
例えば三井住友銀行は、2021年4月以降に口座を新規で開設し、残高が1万円未満で2年以上使われていない口座に対し、年間1,100円の手数料を徴収している。
りそな銀行では、口座を2年以上使っておらず残高が1万円未満の場合、年間1,320円の手数料がかかる。
何年も使ってない銀行口座、放置するとお金が使われる可能性も
何年も使っていない銀行口座を持っていないだろうか?実は、2018年1月より、口座名義本人の同意なく休眠預金を活用できる法律が施行されている。「本人の同意なく」というあたり怖そうだが、休眠口座に預けていたお金(休眠預金)は、一体どうなってしまうのか?
入金額が1円でも1億円でも条件を満たせば「休眠預金」
預金者が名乗りを上げないままになっている休眠預金は、払戻額を差し引いても、毎年700億円程度にものぼる(2014~2016年度、内閣府および金融庁の発表)。
「このお金を何とか有効活用できないか」ということで施行されたのが「休眠預金等活用法」だ。
具体的には、預金者に払い戻す努力を尽くしたうえで、休眠預金を広く国民に還元するために、民間公益活動に活用される。
「休眠預金等」とは10年以上、入出金等の取引がない預金を指す。ただし、原則として2009年1月以降に最後の取引があった預金が対象になる。
休眠預金になるともうお金は戻ってこない?
10年は長いようにも感じるが、「そもそも存在を忘れていた」といった口座がある場合、該当する可能性は十分にある。
「民間公益活動に活用される」とは、自分のお金が勝手に使われて、もう戻って来ないということなのか?
結論から言うと、自分のお金が減ることはない。
休眠預金となった後も、引き続き取引のあった銀行で引き出すことが可能だ。
実は、休眠預金の全てが民間公益活動に活用されるわけではなく、預金保険機構に、将来の引き出しに備えた準備金が積み立てられることとなっている。
休眠預金を引き出したい人には、この準備金からお金が充当されるというわけだ。
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何年も使ってない銀行口座、放置するとお金が使われる可能性も
文/編集・dメニューマネー編集部
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