中学校卒業までの子供がいる家庭がもらえる「児童手当」について、政府は少子化対策のために内容を見直している。具体的にどのように変わる可能性があるのだろうか。
見直しポイント1 支給額を増やす──第3子以降は今の倍もらえる?
児童手当は、支給額を今よりも増やす方針で、第3子以降は、0歳から高校卒業までの間に月3万円もらえるようになるかもしれない。第1・2子のもらえる額がいくら増えるかは、まだ分かっていない。
今の児童手当でもらえる額は、3歳未満は1万5000円、3歳から小学校卒業までは1万円、中学生は1万円だ。
ただし特例として、第3子以降は3歳から小学校卒業までの間、第1・2子より多い月1万5000円もらえる。
子供の年齢 | 児童手当の額(一人あたり月額) |
---|---|
3歳未満 | 一律1万5000円 |
3歳以上〜小学校卒業まで | 1万円(第3子以降は1万5000円) |
中学生 | 一律1万円 |
見直しポイント2 もらえる期間を延ばす──高校卒業まで延びる?
児童手当をもらえる期間が高校卒業まで延びる可能性がある。
今は中学校卒業までしかもらえない。
高校生のいる家庭がもらえる金額はまだ明らかになっていないが、たとえば月1万円だとすれば、支給額は今より36万円増える。
ただ、高校卒業まで延びると、16歳から18歳までの「扶養控除」がなくなってしまう可能性があるので注意してほしい。
扶養控除とは、16歳以上の子供を育てている場合、所得から一定額を差し引ける控除のことだ。16〜18歳の子供がいるなら、一人につき38万円を差し引ける。
児童手当の見直しに伴い、扶養控除も見直されているのだ。
見直しポイント3 所得制限をなくす──高所得の子育て世帯ももらえるように?
児童手当は、所得制限がなくなり、子供がいるすべての家庭がもらえるようになるかもしれない。
今の児童手当では、所得が一定以上になると児童手当は一人あたり5000円に減り、さらに一部の高所得世帯は手当がもらえない。
具体的にどれくらいの所得があると児童手当をもらえなくなるのかは、扶養している家族の人数によって変わる。
たとえば、扶養家族が一人(児童一人など)の場合は、所得が660万円以上だと手当が5000円に減り、さらに所得が896万円以上になると手当がもらえない。
政府は2024年度中に、児童手当の内容を変える考えだ。正式に変更となれば、家計の負担は今より軽くなるかもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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