映画『ゴッドファーザー』の名演などで知られるアメリカの俳優、アル・パチーノさん(83歳)に第4子が誕生したと報じられましたが、母親のノア・アルファラさんは29歳ということで、彼らの歳の差は54歳とかなりの開きがあります。
アル・パチーノさんクラスの大物なら別ですが、10歳以上の年齢差がある男女が結婚をする「年の差婚」では、同年代の結婚にはないリスクを想定しておく必要があります。特に、親の介護が必要になる老後は、同年代夫婦より大変かもしれません。年の差婚のリスクについて、確かめておきましょう。
リスク1 介護期間が2倍になる
夫婦に年齢差があると、自分と親も同じくらいの年齢差があるため、夫婦の介護期間が2倍になるかもしれません。
介護経験者の平均介護期間は5年1ヵ月もあり、夫婦の両親について介護が必要になった場合、2人あわせた介護期間は10年2ヵ月です(生命保険に関する全国実態調査、生命保険文化センターが2021年度に実施)。
夫婦の年齢差によっては夫または妻の介護をする可能性もあるため、さらに介護期間が伸びます。60~65歳前後で第二の人生を楽しもうと考えても、介護によって自由な時間が取れないこともあるでしょう。
リスク2 夫が年上の場合は一人になる期間が長い
夫が年上の年の差婚では、男性は女性より平均寿命が短いため、妻が一人になる期間が長引く可能性が高いです。
たとえば、夫が10歳年上の場合、平均寿命の男女差はおおよそ6歳なので、夫婦ともに平均寿命で亡くなると妻は16年間一人で暮らすことになります(2021年簡易生命表、厚生労働省)。
女性は男性に比べて平均年収が100万~200万円ほど低いことが、doda(パーソルホールディングス <2181> )が去年の12月に行った「平均年収ランキング」の調査で分かっています。年収が低いと年金受給額も減るため、一人暮らしの期間が長くなるほど老後の生活は苦しくなります。
リスク3 同年代の夫婦と比べて生活費が上がる
年上の男性と結婚すると、同年代の男性と比べて平均年収が高く、資産も多い傾向があるので、どうしても生活費が上がってしまいます。
夫が働いている間は余裕のある生活ができるかもしれませんが、夫が年金をもらう年齢になるまでに生活レベルを落としておかないと、夫が先に亡くなった場合に年金受給額が減り、生活費が足りなくなる可能性があります。
年の差婚をするときは、若いうちから老後のリスクを理解し、早めに老後資金をiDeCoやつみたてNISAなどで準備したほうがよいかもしれません。
文・北川真大(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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