老後の生活の要となる年金だが、月に20万円もらうには現役のときどれくらい年収があればいいのだろうか。また、月20万円、年金をもらえた場合、生活はどのようなものになるのか?
年金を月20万円以上もらうには年収はどれくらい必要?
2022年4月分からの年金額(月額)は、標準的な夫婦2人世帯で21万9,593円となった。しかし、これには2人分の年金が含まれている。1人で年金を20万円以上受け取るには、20代や30代でどれくらいの年収があればよいのだろうか。
20代は413~494万円、30代は503~602万円
会社員の場合、老後の公的年金は「老齢基礎年金(国民年金)」と「老齢厚生年金(厚生年金)」の2つとなる。
前者は満額で月に6万4,816円(2022年4月から支払われる分)で、収入による違いはない。後者は加入期間中の収入によって変動する。
老齢厚生年金の中心となる「報酬比例部分」は「平均標準報酬額×5.481÷1000×加入期間の月数」で計算される(2003年4月以降の加入分)。
20~64歳の45年間働くと仮定して、老齢基礎年金も加味して計算すると、老後に20万円以上受け取るには生涯を通して平均的に55万円の月収があればよいと算出できる。年収に直せば660万円、生涯年収は2億9,700万円となる。
厚生年金「月20万円」で老後の生活は大丈夫?
「老後のお金のことが不安……」という方は多いのではないだろうか。年金だけで生活するのは難しいといった声もある。もし手取り20万円の年金が受け取れる場合、老後の生活は安泰なのだろうか。
月20万円の老後生活
月20万円の年金で暮らしていけるのか、と不安になる人もいるだろう。
65歳以上の無職夫婦世帯の平均支出は、月額およそ22万円ということが、総務省の家計調査で分かった。
収入から税金などを引いた「可処分所得(実際に消費に回せる金額)」の平均もおよそ22万円だったので、収支がほぼ同じ程度で均衡している家庭も多いのかもしれない。
同じ「65歳以上・無職」でも単身世帯では、可処分所得の平均が月額およそ12万円、消費支出の平均がおよそ13万円と、夫婦世帯に比べて赤字気味の傾向がある。
生命保険文化センターの調査によると、「ゆとりある老後」の生活費として必要と考える金額の平均は「月36万円」とのことだ。
旅行や孫へのプレゼント、趣味三昧など豊かな暮らしを目指すなら、年金だけではなく退職金やそれまでの貯蓄などを取り崩していくことになるだろう。
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老後破産の可能性も…厚生年金「月20万円」で老後の生活は大丈夫?
文/編集・dメニューマネー編集部
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